陽子線がん治療をはじめとする医療用放射線の現場では、ビーム強度や線量の計測がきわめて重要である一方、その実態や現場が抱える課題を当方は十分に把握できていません。
当方は、光を用いた小型センサを開発しています。粒子線を照射するとシリコン内部に欠陥が生じ、光の透過強度が低下します。その変化量から照射量を把握する原理のため、電気を用いた計測ではなく、周囲のガンマ線・X線によるノイズの影響を受けにくいという特徴があります。
この特徴が医療分野で活きるのかを判断したいものの、業界の知見がなく実態が分からないのが現状です。本センサ技術の実証実験と事業化に向けては、現在NEDO MPM事業※後述 より経営人材が参画して推進中です。
※PSI GAPファンド支援プログラム ステップ2に採択され、事業化を進めています。
■プレスリリース:https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id1503.html
■論文:https://www.nature.com/articles/s44310-025-00100-6
今回は、上記の事業開発における用途探索のため、医療用放射線分野における計測の課題や市場についてのご意見をいただきたいと考えております。詳細は依頼内容に記載致しますので、ご確認の程、宜しくお願い致します。
本件の技術シーズであるフォトニック小型センサは、光を用いた計測原理により、放射線やESDに対して高い耐性を持ち、小型・軽量・低消費電力・低価格を実現します。 宇宙機向けの帯電センサとして開発を進めてきた技術ですが、電気信号を用いず放射線ノイズに強いという特性から、医療用放射線の計測をはじめとする地上分野での事業展開の可能性を秘めています。
髙橋 和 教授(岡山大学 環境生命自然科学研究科 教授) 京都大学大学院 工学研究科 研究員、大阪公立大学大学院 工学研究科 准教授を経て、2025年4月より本学教授として在籍。 目に見えないほど小さな“光”の世界で新しい技術を生み出すことが研究の魅力。小さなひらめきが、未来の技術を変えるかもしれない――そんな思いで、日々、学生と研究に向き合っています。好きな言葉は、「アイデアの秘訣は執念である」です。

