広島
株式会社呉一住宅

地域密着の総合建設会社が挑む新たなSNS戦略。
自社の強みを活かした発信へ転換し、
フォロワー数が2倍に増加。

株式会社呉一住宅

Profile

企業

社名:株式会社呉一住宅
所在地:広島県呉市
業務内容:総合建設業
従業員数:50名未満

プロ人材

名前:Tさん(フリーランス)
居住地:埼玉県
経歴:住宅業界で設計士4年、建築資材会社で法人営業6年を経験し、建築・住宅業界に計10年間従事。その後SNSマーケティング、Web広告、動画制作・ディレクションなども幅広く経験。
<プロ人材としての活動>
業務内容:顧客獲得に向けたSNS戦略の策定、実務サポート
活動頻度:月30時間程度
活動方法:リモート

  • 競争環境の変化を受け、若年層へのアプローチ強化に向けたSNS戦略を模索。
  • 求めたのは “伴走”。業界理解と支援姿勢を重視してプロ人材を選定。
  • 自社の強みを活かし、SNSの発信方針を整理。実践を通じてノウハウを蓄積。
  • フォロワー数は2倍に。動画の閲覧数や広告表示回数も2倍以上に増加。

1)プロ人材活用の背景

競争環境の変化を受け、若年層へのアプローチ強化に向けたSNS戦略を模索。

 当社は広島県呉市を中心に注文住宅の設計・施工をはじめ、リフォームや賃貸アパート建設まで、幅広く手掛ける建設会社です。創業から40年以上にわたり、地域で築いてきた信頼や紹介を通じて顧客を獲得してきました。しかし近年は県内外の住宅会社との競争が激しくなり、従来の営業手法だけでは継続的な顧客獲得が難しくなっていました。今後10年、20年を見据え、新たな顧客獲得の仕組みづくりが必要だと感じていました。
 特に課題だったのは、若い世代へのアプローチです。かつては「住宅展示場にのぼりを立てるだけで問い合わせが来る」という時代もありましたが、今はホームページやSNSで情報収集を行い、比較検討した上で住宅会社を選ぶ方が増えています。当社も数年前からSNSやホームページでの情報発信を始めていましたが、社内に専門的な知見を持つ人材がおらず、「誰に向けて、どのような情報を発信すべきか」「どのように顧客獲得につなげるべきか」といった戦略を十分に描けていませんでした。そのため、他社の発信事例を参考にしながら運用してきましたが、手ごたえを感じられていませんでした。

 そうした中、取引先の金融機関からプロ人材活用について紹介されました。実際にプロ人材を活用している企業の事例を紹介するセミナーに参加したことで、専門的な知見を持つ人材と共に課題解決に取り組める点に魅力を感じました。自社だけで試行錯誤を続けるのではなく、外部の専門家の力を借りながらSNS戦略を見直したいと考え、プロ人材の活用を決めました。

株式会社呉一住宅

2)応募状況・決め手

求めたのは “伴走”。業界理解と支援姿勢を重視してプロ人材を選定。

 募集を開始したところ、17人のプロ人材から応募をいただきました。面談にあたり、重視したポイントは大きく二つあります。一つ目は、建築・住宅業界への理解があることです。住宅の購入はお客様にとって人生の大きな決断の一つです。そのため、業界知識を持ち、当社の強みや住まいづくりへの考え方を正しく理解し、それを効果的に発信できる人材であることを重視しました。
 二つ目は、伴走型で支援してくれることです。私たちが目指していたことは、顧客獲得に関する知識やスキルを社内に蓄積し、将来的には自社で運用できる体制をつくることでした。そのため、私たちの状況に寄り添いながら、一緒に考え、親身になって教えてくれる人材を求めていました。
 最終的に依頼を決めたTさんは、建築業界での豊富な経験に加え、中小企業の顧客獲得支援にも数多く携わっていました。決め手となったのは、専門知識だけではなく、こちらの目線に立って伴走してくださる姿勢です。面談で私たちが「SNS運用について何から手をつければよいかわからない」と率直にお伝えしたところ、「まずはSNS施策の前に、自社の強みやお客様に伝えたい価値を整理しましょう」と提案いただきました。当社の考えや課題を丁寧に引き出しながら、一緒に戦略を作ろうとしてくださる姿勢に信頼感を抱きました。

3)依頼した業務、業務を進める上での工夫

自社の強みを活かし、SNSの発信方針を整理。実践を通じてノウハウを蓄積。

 最初の1~2か月はSNS戦略の構築に重点を置きました。Tさんとの隔週のミーティングを通じて、当社の強みや弱み、ターゲット顧客像を徹底的に整理し、「誰に向けて発信するのか」「当社ならではの価値は何か」といった根本的な部分から議論を重ねました。
 その結果、差別化につながる当社の強みは「呉市に根差した地域密着型の事業運営」と「家づくりに関わる人の温かさ」であるという結論に至りました。住宅は高額な買い物だからこそ、お客様に安心して選んでいただくためには、住宅そのものだけでなく、どのような人たちがどのような想いで家づくりに取り組んでいるのかを伝えることが重要だと考えたのです。そこで、施工事例だけでなく、社員の表情や職人の人柄、地域とのつながりが伝わる発信を強化する方針を策定しました。実際に、会社が所有する畑での野菜収穫の様子や、地域住民との感謝祭イベントなど、日常的な取り組みも積極的に発信するようになりました。
 戦略を固めた後は、SNS運用や広告運用の実践を通じてノウハウを学びました。投稿動画の長さや文字サイズ、キャプションの書き方、写真撮影のポイントなど、本当に細かい部分までアドバイスをいただき、改善を重ねました。広告運用についても、発信内容の設計から効果検証の進め方まで、自社で運用できるよう知識やノウハウを蓄積していきました。
 また、将来的な運用の継続性を見据え、途中から若手社員1名をプロジェクトに加え、2名体制で取り組み、個人に依存しない体制づくりにも取り組みました。

4)得られた成果

フォロワー数は2倍に。動画の閲覧数や広告表示回数も2倍以上に増加。

 取り組みの成果は、まず数字に表れています。SNSのフォロワー数は2倍に増加し、動画の閲覧数や広告の表示回数も従来の2倍以上に伸びました。また、広告を出稿した物件ページへのアクセスの9割以上が広告経由となり、見込み客をホームページに誘導できていると受け止めています。さらにクリック単価(CPC)も数十円程度と非常に低く抑えられており、高い費用対効果を実感しています。
 認知拡大やブランディングの面でも変化を感じています。お客様から「SNSを見ています」「あの投稿が好きです」と声をかけていただく機会が増えました。また、採用の面談でも「SNSをフォローしています」と言われることがあり、当社の取り組みや社風が着実に伝わっていることを実感しています。

 社内にも大きな変化がありました。以前はSNSを投稿して終わりになりがちでしたが、現在は「どの投稿が反響を得たのか」「どのような内容がホームページへの流入につながったのか」といった分析を行う習慣が定着しています。SNSは短期間で成果が出るものではありませんが、継続的な発信と振り返りを積み重ねる重要性を、組織として理解できるようになりました。
 さらに、人材育成の面でも想定以上の成果がありました。プロ人材から直接学べる環境があったことで、担当社員は安心して新しい業務に挑戦できるようになりました。特にTさんが前向きな言葉で伴走してくださったこともあり、担当社員から「自信をもって取り組めるようになった」という声が挙がるなど、主体性や成長意欲の向上にもつながっています。

株式会社呉一住宅

プロ人材との協業で得たノウハウを社内に定着させ、
自走と顧客接点の拡大を目指す。

 現在は、SNSで興味を持っていただいた方をホームページや問い合わせにつなげる導線づくりに取り組んでいます。お客様から「SNSを見ています」と声をかけていただく機会は増えてきましたが、今後はさらにSNSを通じた問い合わせや顧客獲得につなげていくことが目標です。
 Tさんには、ノウハウを教えていただくだけでなく、伴走者として支えていただきました。自分たちだけでは悩んで立ち止まってしまう場面でも、課題を整理しながら進むべき方向を示してくださったことで、効率的に取り組みを進めることができたと感じています。社外の専門家だからこそ相談しやすいことも多く、安心して挑戦することができました。
 今はまだTさんにサポートいただいていますが、今後はTさんから学んだことを社内に定着させながら、最終的には自走できる運用体制を確立し、地域のお客様とのつながりをさらに広げていきたいと考えています。