専任の担当者が不在で、注力できなかったECサイト改善。
プロ人材の支援を受け、売上貢献を期待できるサイトに進展。
企業
社名：株式会社伏見上野旭昇堂
所在地：京都府京都市
業務内容：うちわ・扇子・カレンダー製造卸販売
従業員数：50名未満
プロ人材
名前：Tさん
居住地：東京都
本業の業種：コンサルタント業
本業の仕事：マーケティング、商品開発
＜プロ人材としての活動＞
業務内容：オンラインモールの販売ページリニューアル、各種SNSの運用・活用サポート、新規商品企画のアドバイス
活動頻度：月20時間程度
活動方法：リモート
- 課題は売上に伸び悩む
ECサイトの改善。 - 既存サイトの改善と新規ECサイトの立ち上げ。
集客に関するアドバイスも。 - 画像の配置や導線に考慮し、
このさき売上への貢献も期待できるサイトに。 - 広告の拡充やSNSの発信強化、
商品開発にもプロ人材の知見を活用し、
売上アップを目指す。
1）プロ人材活用の背景
課題は売上に伸び悩む
ECサイトの改善。
当社の源流は明治38年（1905年）、滋賀県甲賀郡出身の上野吉之丞によるうちわの製造が始まりです。現在の主な事業はうちわや扇子の製造卸・販売。冬場はカレンダーも扱っています。これからはECにも力を入れようと、一昨年、大手のオンラインモールで当社のECサイトを立ち上げました。並行して、当初はインフルエンサープロモーションなど、PR活動もさまざま行っていたのですが、なかなか軌道に乗らず、売上に伸び悩んでいました。
求めるのは、
ECサイト改善の実務を含めたアドバイザー。
ECサイトの立ち上げは大手のコンサルティング会社と契約し進めていましたが、うまく活用できていないと感じていました。役割は、ECサイトの戦略立案をコンサルティング会社が担当、サイトの運営や改善といった実務は当社の担当です。しかし、当社にECサイトの運営や改善に関する知識と経験が不足していたため、どうしても根本的なところで理解できずにいる部分がありました。既存のECサイトでは売上が伸び悩んでいたため改善が必要でしたが、役割分担されていたこともあり、たとえ疑問に感じることがあってもなかなか聞けないこともあったんです。そこで、ECサイトの改善活動をもっと身近に支援いただける方はいないだろうかと考えました。
専任担当者が不在で、
ECサイトの改善が停滞。
ECサイト改善に関する実務対応に支援を求めたのは、当社内にEC専任の担当者を配置できていないという事情もあります。ECサイトに関する業務のほとんどは、実は私自身が他の業務と兼任でやっていました。しかし、兼任ではどうしても時間的な制約があります。特に当社の場合、うちわや扇子など季節性の商品が多いこともあり、繁忙期と比較的落ち着いている時期で波があります。落ち着いている時期にECサイトの改善やSNSなどからECサイトへの導線づくりができればよいのですが、それらの対応が一番必要なのは季節性商品の販売が盛り上がる時期。他業務の忙しさと重なってしまい、なかなか注力できずにいました。
使い分けが難しいSNSの活性化も課題。
EC サイトの運用の他、SNSの投稿も私が担当しています。当社ではSNSのアカウントを企業用とECサイト用の2つ持っていましたが、その使い分けに悩むこともありました。会社用のSNSアカウントでは展示会や新商品のお知らせなど、投稿しやすい情報があるのですが、ECサイト用のSNSアカウントではなかなかネタが思いつかず投稿が滞ってしまっていました。そのためSNSの投稿に関しても経験のある方にサポートしてほしいという思いがありました。
2）プロ人材の選定と依頼業務
「ECサイトの改善やSNSの効果的な活用ができる方」
を条件に候補者を絞り込み、決定。
募集の際に出した条件は、売上が伸び悩んでいるECサイトの改善プランをご提案いただける方、そしてその改善プランに沿った具体的な改善業務ができる方。また、SNSからECサイトへの導線づくりを含むSNSの効果的な活用など、集客にも長けている方です。応募数は10名ほど。その中から経歴や実績を考慮した上で半数に絞りリモートで面談を行い、最終的にTさんに決めました。
社内にはない視点からの、
新商品開発のアドバイスも期待。
Tさんは副業のプロ人材です。本業ではマーケティングや商品開発に関するコンサルタント業を担当されており、実績は十分でした。当社では新商品の開発にも力を入れているため、商品開発に関する実績をお持ちだったのも魅力的に映りました。当社の主力商品である扇子は女性の購入比率が高い傾向にありますが、当社の既存社員は営業含め男性が多いため、女性視点のアイデアが出にくいという課題があります。Tさんは女性のため、プロ人材の視点はもちろん、客層に近い視点からも当社にはない意見をいただけるのではないかという期待がありました。
既存サイトの改善と新規ECサイトの立ち上げ。
集客に関するアドバイスも。
まず当社のホームページやECサイトの現状を確認していただき、そこから改善に関するいくつかのプランを提示いただきました。基本的なコミュニケーションはメールが中心で、平均して週1〜2回程度やりとりをします。重要案件があるときはWeb会議システムで話しながら内容を詰めていきました。
また、既存サイトとは別に新規のECサイトを立ち上げる話が進んでいたので、新サイトに関しては、詳細設定や契約関係、掲載する画像の加工まで幅広くお願いしました。加えて、SNSに投稿する画像の加工なども対応していただいています。当初期待していた実務業務のほか、集客に関する意見出しなど、一部業務はアドバイザーとしても活躍いただいています。
3）得られた成果
画像の配置や導線に考慮し、
このさき売上への貢献も期待できるサイトに。
売上など目に見える数字としての成果は今のところまだ出ていません。しかし、新規サイト立ち上げに伴い画像をすべて一新していただいたことで、お客様が訪れた際に見やすいサイトになったため、今後は数字の成果にも期待しています。既存サイトでは、画像の配置などの改善を私が行っていましたが、プログラミングなど専門的なことも多く、なかなかうまくできないこともありました。今回Tさんにお願いしたことで、画像の配置や導線などを効果的に構築していただきましたし、当社の学びにもなっています。
Tさんは、これまで私が対応してきた実務を担ってくださっていることもあり、身近な存在であると感じています。「これって効果あるんですか？」とちょっとした疑問や気づきも気軽に相談しやすい環境になったのは、とてもよかったと感じています。
ポイントは、作業内容と所要時間の事前のすり合わせ。
本業がある副業のプロ人材の方は、対応できる時間が決まっています。そのため、依頼をする際は事前に作業内容と所要時間を明確にして進める必要があります。もしも追加作業をお願いすることがあれば、追加費用が発生するので、依頼側はその点を理解しなければなりません。
当社としては実際に半年間やってみて、この時間と予算でこれだけの作業やアドバイスをしてもらえたら十分だと感じています。Tさんとは半年の契約期間を経て、現在も延長継続中です。
広告の拡充やSNSの発信強化、
商品開発にもプロ人材の知見を活用し、
売上アップを目指す。
現在は、ECサイトの改善に加え、広告の拡充を図っていきたいと考えています。SNS広告のほか、大手検索エンジンのWeb広告にも対応できるよう、Tさんにはシステム回りの設定に取り組んでいただいています。
課題の一つであった、SNSアカウントの使い分けと投稿内容に関しては、絶賛相談中。SNSからECサイトへの導線づくりはすでに進めていますが、アドバイスを受けながら発信自体も強化していき、集客やPR面にも力を入れたいと考えています。
商品開発は、企画で挙がった新しいデザインをTさんにも見ていただき、外部の視点でさまざまな意見をいただいています。これまではデザイナーや営業担当など、身内の意見が中心でしたので、Tさんの意見を取り入れることで、よりよい商品を作っていければと考えています。
これまで私は兼任でECサイトの改善やSNSに対応してきたため、時間的制約も多く注力しにくいところがありました。しかし今回、プロ人材であるTさんに依頼するようになったことで、時間が限られる中でも一緒に伴走していただけている心強さを感じています。今後も支援を受け、当社に合った集客の方法を確立するなどしながら、より多くのお客様に当社を知っていただき商品をお届けできるよう、取り組んでいきたいと考えています。
