WEBマーケティングの副業はニーズが高い?副業の始め方や魅力を解説

さまざまな業界や企業において、顧客獲得のために必要不可欠なのがマーケティングスキルです。中でも、インターネット上で集客や販売強化に繋げる「Webマーケティング」分野は欠かせません。
Webマーケティングの経験を活用して副業をする場合、どのようなはたらき方があるのでしょうか。Webマーケティングスキルそのものの将来性や副業案件の特徴、探し方などについてご紹介します。
Webマーケターの需要は高い

Webサービスを活用し、商品やサービスが売れる仕組みを作ることのできるWebマーケティング。手法の一つにインターネット広告がありますが、2022年時点で広告費における「インターネット広告費」の割合は約4割にものぼり、市場は伸び続けています。2023年にはインターネット広告費は3兆3,330億円となっており、マスコミ4媒体(テレビメディア、新聞、雑誌、ラジオ)の2兆3,161億に大きく差をつけています。

(出典・画像引用元:総務省情報「通信白書令和6年版」インフォグラフィック)
また、パーソル総合研究所が調査した「正社員の副業実施状況[本業の職種別]」によると、本業の職種がWebクリエイティブ職や企画・マーケティング職の場合、調査した職種の中では副業者の割合が高いことがわかります。この結果からWebマーケターは、比較的副業を始めやすい職種であることがわかります。

(出典・画像引用元:株式会社パーソル総合研究所 シンクタンク本部「第二回 副業の実態・意識に関する定量調査」)
インターネット上の広告運用に必要不可欠なWebマーケティングスキルを持つ人材は、今後、ますます企業から求められていくでしょう。
Webマーケティングの仕事内容
Webマーケティングとは、企業のサービスや商品の認知を広げたり、販売を促進したりすることを目的として、Web上の施策を計画や実行をする仕事です。Webサイト(ホームページやブログ)のコンテンツ作成はもちろん、ユーザーの流入経路や離脱率をデータから分析し、検証することで登録者や商品の販売数、PVなどの増加を目指します。
また、近年はSNSを使ったマーケティングも重要です。SNSを活用してユーザーと接点を持ち、多くの人に知ってもらう機会を作るための戦略策定および実行も求められています。
Webマーケティングの仕事は幅広く、たとえば、次のようなものがあります。
- ブログ運営
- マーケティングリサーチ(調査)
- コンテンツ作成(コピーライティング、SEO記事の執筆)
- プロモーション(広告・SNS運用)
- 効果検証(分析)
- ウェビナー企画
- コンサルティング
従来のマーケティング知識に加えて、Web特有の専門知識や知見も必要な仕事です。Web関連を本業とする企業でマーケターをしている場合はもちろん、そのほかの業種の場合でもマーケティングやSNS担当、広報担当などの経験があれば、Webマーケターとして副業を始めるチャンスがあります。
Webマーケティングの副業の始め方
Webマーケティングの副業を始めるためには、事前準備や案件の探し方、案件獲得のコツを知っておく必要があります。ここでは、それぞれのステップについて紹介します。
得意なWebマーケティングを選ぶ
Webマーケティングといっても、広告運用やSEO対策、SNSマーケティング、コンテンツ制作などさまざまな領域の仕事があります。そのため、自身が得意とする分野、副業で成果を出せる領域などを棚卸ししておく必要があります。
Webマーケティングのなかでも、どのような副業をしたいのかを明確にしておきましょう。
「副業制度」があるか確認する
企業によっては、副業を禁止している場合があるため就業規則を確認しましょう。副業が禁止されていない場合でも、副業の許可を得るための申請書が必要なケースもあります。会社の規則に則った対応を行いましょう。
また、本業の時間を使い、他部署の仕事に参加できる社内副業制度を設けている企業があります。社外での副業だけでなく、社内の副業制度についても調べてみましょう。
Webマーケティングの副業を始めるには多くの方法があります。その一つとして「知人を介して」というものがあります。前職のつながりや学生時代からの友人に「副業でWebマーケティングに挑戦したい」と話すことから始まるケースがあります。
マッチングサービスなどを通じて副業を始める
近年増えているのが副業マッチングサービスや副業エージェントです。マッチングサービスは自分の経験やスキルを登録し、案件に自分から応募して副業案件を獲得する方法です。副業エージェントは、転職エージェントのようにアドバイザーと面談の上で、希望と適正に合った求人が紹介され、企業との面談に進んでいくものがあります。
案件の獲得方法や企業との契約手続きに不安を感じる方も多くいます。特に初めての副業の際は、運営元の知名度や実績のあるサービスを利用すると、安心して始められるでしょう。
スキルや知識をアップデートする
Webマーケティングの分野は常に進化しています。本業でWebマーケティング職に就いていたとしても、常に最新のトレンドやテクニックを習得することが求められます。
未経験の場合は、オンラインでの講座や教材、書籍などを活用して、自己学習を行いましょう。また、実践的な経験を積むために、自身のウェブサイトやSNSアカウントを活用して実際にマーケティング活動を行うこともおすすめです。
副業では、本業で求められるスキルや知識が異なることも多々あるため、常にアップデートすることを心掛けましょう。
実績やスキルをすぐに伝えられる「ポートフォリオ」を作成する
副業でWebマーケティングの案件を獲得するためには、自身の実績やスキルをアピールすることも大切です。
ポートフォリオや実績を掲載したWebサイトを作成し、自身のスキルや経験をアピールすることで、信頼性を高めることができます。また、SNSや専門の案件サイトなどで自身のスキルや経験を積極的にアピールし、仕事の機会を探すことも効果的です。
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副業としてのWebマーケティングの魅力
Webマーケティングの副業はフルリモートでもできるケースが多く、時間や場所に縛られずに業務を行えることが多いです。パソコン一台で始められ、本業との並行もしやすく、副業としての一歩を踏み出しやすいという点は魅力の一つでしょう。
パーソル総合研究所が調査した「職種別テレワーク実施率|実施率順」によると、職種別のテレワーク実施率は、Webクリエイティブ職が70.1%と最も高く、企画・マーケティング職も55.3%で4位です。この結果からWebマーケティングは、本業と副業のどちらにおいても、比較的自宅で取り組みやすい職種といえるでしょう。

(出典・画像引用元:株式会社パーソル総合研究所 シンクタンク本部「第七回・新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する調査」)
また、「マーケティング」と「Web」、2つの知見が必要なWebマーケターの経験は、キャリアを長期的に見た場合にも大きな強みになります。転職市場でもニーズの高い職種です。
副業で経験を積んだ後に、Webマーケティングを手がける事業を立ち上げたり、自分で商品やサービスを世の中に送り出したりする道も拓ける可能性があるでしょう。
たとえば、副業・フリーランス向けマッチングプラットフォーム「HiPro Direct」を見てみると、次のような募集があります。
- SNS運用支援
- ネット販売の戦略立案支援
- SEO対策・広告運用などの支援
いずれもリモートワークが中心で、報酬は週1〜3日でおおよそ月額5万円〜10万円です(2025年2月時点)。ほかにもWebマーケティングの案件を数多く掲載しているので、興味のある方はぜひ検索してみてください。
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Webマーケティング職は未経験からできる?
Webマーケティングの領域はとても幅広いです。たとえば副業案件で見てみると、データ分析やマーケティング戦略の設計といった長期的な関わりの中で成果を上げていく案件もあれば、「オンラインセミナーの企画運営」といったスポット的な案件の募集もあります。企業が求める業務内容はそれぞれなので、本業の延長線上にある募集が見つかることもあるでしょう。
また、TikTokやInstagramなどのSNS運用は、日常的にユーザーとして利用している経験が仕事につながる可能性もあります。企業でWebマーケターとしての経験がなくても、自身のブログやSNS運用経験が評価され、企業担当者から声がかかり、副業としての一歩を踏み出すケースもあります。
たとえば、ブログ運営をきっかけにビジネスメディアで記事を書くWebライターになった人、X(旧Twitter)のフォロワー数が増えたことで企業のSNS運用を依頼された人もいます。マーケターは世の中の動きやトレンドを把握することも大切です。新しいものをまず触ってみるというスタンスが、副業へのきっかけになるでしょう。
Webマーケティング職に必要なスキル
必要なスキルや知識には、たとえば次のようなものがあります。
- マーケティングの基本知識
- SNS広告(主にX、YouTube、Instagram、TikTokなど)の運用知識
- 各種ツールの使い方(例:Google Analytics, SEMrush, MailChimpなど)
- テクニカルSEOやコードの基本的な知識
- Webサイト制作知識
- クライアントとのコミュニケーションスキル
以下のようなWebマーケティングの知識やスキルが身につく資格もあります。(2025年2月時点情報)
Google広告認定資格
「検索広告」「ディスプレイ広告」「動画広告」「ショッピング広告」「アプリ広告」「広告測定」の6つの資格を取得できる。いずれも1年間有効
Googleアナリティクス認定資格
Googleが提供する無料のオンライン講座で、Web解析ツールの基礎から応用まで学ぶことができる。1年間有効
Web解析士
ウェブ解析スキルを身につけることでデータを読み取り、正しい判断ができることを目標とした資格。
Webマーケティングのスクールや本も多数あります。自分に合った学びを選んで、まずは一歩踏み出してみるのもおすすめです。
まとめ
Webマーケティングは、さまざまな業界や企業において顧客獲得のために必要不可欠な分野であり、今後ますます需要が高まっていくことが予想されます。その分Webマーケターとしてはたらくにはライバルも多く、学び続けることが必要です。一方、副業を通じて新しいスキルを身に付ければ、キャリアを広げることも可能になるでしょう。
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