フリーランスの案件獲得方法は?高単価案件の探し方・継続して受注するコツを解説

「現在のはたらき方に疑問を感じているが、フリーランスとしてやっていけるのか?」と、一度はフリーランスに興味を持ったことがある人は多いのではないでしょうか。
本記事では、フリーランスの案件獲得から、フリーランスのメリット・デメリット、税金や契約の注意点、将来性、そして成功の秘訣まで詳しく解説します。会社員との違い、時間管理術、確定申告、案件獲得方法、コミュニティの活用など、さまざまな情報を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
【ステップで解説】フリーランスが自分に合った案件を見つける方法

フリーランスとして成功するには、自分に合った案件を見つけることが最初のステップです。闇雲に案件に応募するのではなく、自身のスキル、経験、そして何よりも「興味」を考慮して案件を選びましょう。自分に合った案件を見つけるための具体的な方法を紹介します。
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フリーランスになるには?フリーランスの始め方を5ステップで解説
ステップ1:スキルと経験を棚卸しする
まずは、これまでの職務経験で培ってきたスキルや知識を洗い出しましょう。得意なこと、実績のあること、そして何よりも「好き」と思えることの明確化が重要です。
ステップ2:得意分野を明確にする
自身のスキルと経験を基に、どの分野でフリーランスとして活動したいかを具体的に絞り込みます。Webデザイン、プログラミング、ライティング、コンサルティングなど、得意な分野を明確にすることで、案件を探しやすくなります。
ステップ3:案件の「条件」と「目的」を照らし合わせる
最後に、案件の「条件」と「目的」を自分の希望と照らし合わせます。
報酬額(条件)だけで案件を選ぶと、ミスマッチが起こりやすくなります。報酬や納期といった「条件面」だけでなく、クライアントがその案件で何を達成したいのかを深く理解することが重要です。
そのうえで、自分のスキルがその目的達成にどう貢献できるかを考えます。自分のやりたいことや、キャリアプランと合致するかどうかも判断基準にしましょう。条件と目的の両方が自分と合致する案件を選ぶことで、長期的な信頼関係につながります。
フリーランスにおすすめの案件獲得方法
案件を獲得する方法は一つではありません。複数のチャネル(経路)を併用することが、安定した受注につながります。自分のスキルや目指すキャリアに合わせて、最適な方法を組み合わせることが重要です。
ここでは、代表的な6つの案件獲得方法を紹介します。
マッチングプラットフォームを活用する
マッチングプラットフォームの活用は、一般的な案件獲得方法の一つです。案件数が豊富で、実績が少ない初期段階でも仕事を見つけやすいでしょう。
これらのプラットフォームでは、多種多様な案件が公開されています。ただし、利用者が多いため他候補者と競合しやすい側面もあります。プロフィールを充実させ、気になる案件には積極的に応募することが大切です。
企業の公式サイトから直接応募する
企業の公式サイト(コーポレートサイト)から直接応募する方法も有効です。プラットフォームを介さないため、手数料がかからず、直接的な関係性を築きやすい利点があります。
企業がお問い合わせフォームなどで業務委託パートナーを募集している場合は、積極的に応募しましょう。特に、自分の専門分野と関連性の高い企業のサイトを定期的にチェックすることが大切です。
自分のスキルがその企業の事業にどう貢献できるかを具体的に記述した、熱意ある提案が求められます。プラットフォーム経由の応募より手間はかかりますが、高単価で長期的な契約になる可能性もあります。
「この企業と仕事がしたい」という明確な意思がある場合におすすめの方法です。
スキルシェアサービスで案件を獲得する
スキルシェアサービスの活用も、案件獲得の入口として効果的です。これは、自分が提供できるスキルを「商品」として出品し、購入してもらう仕組みのサービスのことを指します。
従来の案件探しとは逆に、クライアントが自分のサービスを探してくれる点が特徴です。「Webデザインの相談に乗ります」「記事の添削をします」といった形で、自分の得意分野をパッケージ化して販売します。
最初は低単価でも、実績と高評価が積み重なることで信頼が生まれ、指名での依頼や高額な継続案件につながるケースも多いです。ポートフォリオを充実させ、自分の「商品」を魅力的に見せることが重要です。
自分のスキルを商品化し、待ちの姿勢でも案件を獲得できる体制を作りましょう。
これまでの人脈・ネットワークから紹介を受ける
以前の職場の上司や同僚、取引先など、これまでの人脈(ネットワーク)からの紹介は非常に強力です。すでに信頼関係が構築されているため、案件につながりやすく、条件交渉もスムーズに進められます。
独立する際は、お世話になった方々に挨拶状を送り、フリーランスとしてどのような仕事ができるのかを伝えておきましょう。「仕事を探している」と公言することで、思わぬところから声がかかることがあります。
SNSなどで自分の活動内容を定期的に発信することも有効です。人脈からの紹介は、質の高いクライアントと出会える可能性が最も高い方法の一つです。日頃から誠実な仕事を心がけ、良好な人間関係を維持することが将来の案件につながります。
コミュニティ・サロンに参加して同業者からの紹介を受ける
同業者が集まるオンラインコミュニティやサロンへの参加も、案件獲得の窓口となります。同業者同士で情報交換をしたり、手が回らない案件を紹介し合ったりするケースが多いためです。
コミュニティに参加することで、最新の業界動向を学んだり、悩みを相談したりできます。その中で自分の専門性や人柄が伝われば、「あの人に任せたい」と案件が回ってくることがあるでしょう。
ただし、情報を受け取るだけでなく、自分からも積極的に価値を提供し、コミュニティに貢献する姿勢が信頼獲得には不可欠です。仲間づくりと情報収集を兼ねて、自分に合ったコミュニティを探してみましょう。
セミナー・勉強会を開催して潜在顧客と信頼を築く
自分の専門知識を活かし、セミナーや勉強会を開催するのも有効な手段です。自分の専門性をアピールし、潜在的な顧客(見込み客)と直接的な信頼関係を築けるためです。
セミナーを通じて専門家としての知見を示すことで、終了後に個別の相談や案件依頼につながることがあります。オフラインでもオンラインでも開催可能です。積極的に情報発信を行い、自分を専門家として認知させることが、高単価案件の獲得につながります。
フリーランスが高単価案件を獲得するために大切な戦略
高単価案件を獲得するためには、単にスキルがあるだけでなく、自身の価値を効果的にアピールする自己ブランディング戦略が重要になります。ここでは、高単価案件を獲得するための具体的な方法を紹介します。
専門性の高いスキルを習得する
高単価案件は、特定の分野における専門性が求められるケースがほとんどです。単なる作業者ではなく、「領域の専門家」として見なされることが重要です。
常に最新の技術や知識を習得し、自身の専門性を高めることが重要です。例えば、プログラミングスキルであれば、Python、JavaScript、Reactなど最新の技術スタックを習得するだけでなく、AI、クラウド、セキュリティといった今後の市場拡大が見込まれる分野に強みを持つことで、高単価案件への道が開けます。
また、資格の取得など、客観的にスキルを証明できる手段を持っておくと、初対面のクライアントにも安心感を与えやすくなります。
実績を積み重ねる
高単価案件を獲得するためには、実績が重要です。まずは、比較的小規模な案件でも積極的に取り組み、実績を積み重ねていきましょう。実績を積むことで、スキルの証明となり信頼感につながります。
自己PRを徹底的に行う
自身のスキルや実績を積極的にアピールしましょう。ポートフォリオサイトの作成、ブログでの情報発信、SNSでの活動など、さまざまな方法で自己PRを行い、自身のブランドを確立していくことが重要です。
人脈を広げる
業界のイベントやセミナーに積極的に参加し、人脈を広げましょう。人脈は、高単価案件の獲得に繋がるだけでなく、フリーランスとしての活動をサポートしてくれる貴重な財産となります。
交渉力を高める
高単価案件を獲得するためには、自分の価値を正しく評価し、それをクライアントに伝える「交渉力」が不可欠です。過去の実績や提供できる価値を論理的に整理し「なぜこの金額が妥当なのか」を説明できるように準備しておきましょう。
継続して案件を獲得できるフリーランスになるコツ
フリーランスとして長く活躍するためには、クライアントからの信頼を得ることが不可欠です。継続的に依頼されるフリーランスになるためには、日々の仕事を通じて信頼と実績を積み重ねていくことが重要です。ここでは、長く愛されるフリーランスになるための具体的な方法を紹介します。
納期を厳守する
納期の厳守は、クライアントとの信頼関係を築く上で重要な要素の一つです。どれだけ高いスキルを持っていても、納期を守れないというだけで信用をなくす可能性が高まります。万が一納期を守れない可能性がある場合は、早めに進捗情報を共有し、いつまでなら納品できるのか期日の代替案を提示しましょう。
丁寧なコミュニケーションを心がける
クライアントとのコミュニケーションは、スムーズなプロジェクト進行に不可欠です。進捗状況の報告、質問への迅速な回答、丁寧な言葉遣いなど、常に丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。特に、報告・連絡・相談を的確に行うことは、安心感につながります。
期待以上の成果を出す
与えられた要件をこなすだけでなく、プラスアルファの提案を行ったり、クライアントの期待を超える成果を出したりすることで、クライアントの満足度は大きく向上します。常にクライアントのニーズを理解し、期待以上の価値を提供できるように努力しましょう。
常に学び続ける
技術や市場環境は、日々変化しています。常に最新の技術や知識を習得し、スキルアップを続けることで、クライアントに常に新しい価値を提供することができます。また、自身の専門領域を深めると同時に、周辺分野の知識も広げることで、提案の幅が広がり、重宝されやすくなります。
誠実な対応を心がける
どんなに準備をしていても、時には予期せぬトラブルやミスが発生することもあります。トラブルが発生した場合でも、誠実な対応を心がけましょう。問題解決に向けて積極的に取り組むことが、クライアントとの信頼関係を守るポイントです。誠実な対応ができる人材は、長期的なパートナーとして選ばれやすくなります。
フリーランスで案件が取れないときに考えられる原因と対処法
案件がなかなか取れない場合、必ず原因があります。営業の「量」だけを増やしても、根本的な課題が解決しなければ状況は好転しません。まずは立ち止まり、自分のアピール方法やスキルセットを見直すことが重要です。
ここでは、よくある5つの原因と対処法を解説します。
スキルや実績が不足している
案件が取れない直接的な原因として考えられるのは、クライアントが求めるレベルのスキルや実績の不足です。スキル不足を感じるなら、まずは学習が欠かせません。オンラインスクールや書籍で知識を補い、実績が不足している場合は、ポートフォリオ(作品集)の質を高めることが急務です。低単価でも実績公開が可能な案件を引き受け、着実に実績を積み上げる対策が考えられます。
自分の現在の実力を客観視し、足りない部分を補う努力を続けましょう。
アピールが弱く、クライアントに伝わっていない
高いスキルを持っていても、それがクライアントに伝わらなければ案件は獲得できません。自分の強みや提供できる価値を、分かりやすく言語化できていない可能性があります。
プロフィール欄やポートフォリオが、経歴を羅列しているだけになっていないか確認しましょう。「何ができるのか」だけでなく「自分に頼むとどのようなメリットがあるのか」を具体的に記載する必要があります。
数字を用いた定量的な実績を示すことも大切です。クライアントの視点に立ち、自分の価値が明確に伝わるアピール方法を工夫しましょう。
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提案文がテンプレート的で相手のニーズに合っていない
案件に応募する際の提案文が、テンプレート(雛形)のままになっていると、案件獲得率は上がりづらいでしょう。クライアントは、募集要項をしっかり読み、自社の課題に寄り添ってくれるフリーランスを探しているためです。
同じ提案文を使い回していると、クライアントに熱意が伝わりづらいため、募集要項を熟読し「なぜ自分がその案件に適任なのか」「自分ならどう課題を解決できるか」を具体的に記載しましょう。
相手の事業内容やサービスについて調べ、共感する点や改善提案を盛り込むと、熱意が伝わりやすくなります。一通一通の提案文に魂を込めることが重要です。
自分の強みや専門分野が明確になっていない
自分の強みや専門分野が曖昧な「何でも屋」状態では、案件獲得は難しくなります。クライアントは、特定の課題を解決するために「その分野の専門家」を探していることが多いためです。
スキルの棚卸しで、自分がどの領域で戦うのかを明確に定めましょう。専門性を打ち出すことで、競合との差別化が図れます。自分の専門分野を絞り込み、その分野での第一人者を目指す意識が重要です。
条件交渉でミスマッチが生じている
案件獲得の最終段階で、条件交渉がうまくいかないケースもあります。自分の希望単価と、クライアントの予算が大きく乖離していることが原因の一つとして挙げられます。
自分の希望単価が高すぎる場合、相場とかけ離れていないかを見直す必要があります。自分のスキルレベルや市場価値を客観的に把握しましょう。逆に、クライアントの提示額が低すぎる場合は、安易に妥協すべきではありません。
もし単価が希望に届かなくても、業務範囲を狭める、あるいは実績公開を許可してもらうなど、他の条件で調整する交渉も検討しましょう。自分の価値を守りつつ、相手の事情も汲み取った柔軟な交渉が求められます。
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【データで解説】フリーランスの実態は?案件数・活動時間・報酬の目安
フリーランスとして活動するうえで、他の人がどれくらいはたらき、どれくらい稼いでいるかは気になる点です。客観的なデータを知ることは、自分の立ち位置を確認し、目標設定の参考になります。
ここでは、HiProの調査データを基に、フリーランスの実態を解説します。
フリーランスの1か月あたりの案件数、中央値は3件
フリーランスが1か月に対応する案件数は、中央値で3件というデータがあります。
HiProが発表した「副業・フリーランス人材白書2025」によると、1か月あたりの案件数の中央値は、ハイクラス層(専門性が高く高年収な層)・メンバークラス層(一般的な層)ともに3件でした。

ここから、単発の仕事に数多く対応するというより、いくつかのクライアントと継続的な関係を築き、安定的に案件を受注している姿がうかがえます。
案件数をやみくもに増やすより、1件あたりの単価や満足度を高める戦略が重要です。3件程度を目安とし、自分のキャパシティに合った案件数を見極めましょう。
フリーランスの1か月あたりの活動時間は60〜100時間が目安
フリーランスの1か月あたりの活動時間は、ハイクラス層とメンバークラス層によって差が見られます。
HiProの同調査では、1か月あたりの活動時間の中央値は、ハイクラス層で100時間、メンバークラス層で60時間でした。会社員の所定労働時間(一般的に約160時間)と比較すると、短い傾向にあります。

ただし、ハイクラス層に注目すると、43.7%が1か月に81〜160時間活動していることもわかっています。専門性が高い層ほど、しっかりと時間を投下している実態がうかがえます。自分の目指す報酬額やはたらき方に合わせ、活動時間を調整することが可能です。
フリーランスの報酬は80万円が中央値
HiProの調査によると、ハイクラス層のフリーランスの報酬(月収)の中央値は80万円でした。一方で、メンバークラス層の中央値は20万円となっています。

このデータは、専門性を高めることが報酬アップに直結することを示しています。フリーランスとして高収入を目指すのであれば、スキルを磨き、ハイクラス層が活躍する市場で戦う必要があります。自分の専門性を高め、報酬アップを目指すキャリアプランを描きましょう。
フリーランスに必要な税金・確定申告の基礎知識|税金の種類と申告の手順
フリーランスとして活躍する上で避けて通れないのが確定申告です。会社員時代には会社が行ってくれていた税務手続きを、自分自身で行う必要があります。とはいえ、確定申告は決して難しいものではありません。正しい知識を身につけ、しっかり準備すれば、誰でもスムーズに行えます。
フリーランスが知っておくべき税金の種類
フリーランスが納める必要のある税金は、主に以下のものがあります。
所得税 | 1年間の所得に対して課税される税金です。所得とは、売り上げから必要経費を差し引いた金額のことです。 |
住民税 | 住所地の自治体に納める税金で、前年の所得に応じて金額が決まります。 |
個人事業税 | 一定の業種に該当し、かつ前年の1月1日から12月31日までの1年間の事業から生じた事業所得又は(及び)不動産所得が年間290万円を超える場合に、都道府県に納める地方税の一種です。 |
消費税 | 原則として「2年前の課税売上高が1,000万円を超えた場合」、または「前年の前半(1月1日〜6月30日)の課税売上高と給与等支払額の合計が1,000万円を超えた場合」など、一定の事由に該当するケース、または「消費税課税事業者選択届出書」を提出した場合に課税される税金です。 |
これらの税金を計算するためには、日々の収支をしっかり記録しておくことが重要です。
確定申告で迷わない:初心者でもわかりやすい手順と注意点
確定申告の流れは以下の通りです。
1.必要書類の準備
源泉徴収票、支払調書、経費の領収書、控除証明書、本人確認書類などを準備します。
2.確定申告書の作成
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」やクラウド会計ソフトを利用して、確定申告書を作成します。
3.確定申告書の提出
税務署に持参、郵送、またはe-Taxで電子申告します。
4.納税
申告書の内容に基づいて所得税を納付します。
確定申告の期間は、通常2月16日から3月15日まで(期間の開始日・終了日が土日祝の場合は翌営業日)です。期限内に申告・納税を済ませるようにしましょう。
確定申告で特に注意すべき点は、以下のとおりです。
- 期限厳守:確定申告の期限を過ぎると、延滞税や無申告加算税などのペナルティが課せられる場合があります。
- 正確な申告:申告内容に誤りがあると、税務署から指摘を受ける可能性があります。
- 帳簿・書類の保管:帳簿類は原則7年間、請求書などの「その他の書類」は5年間の保存が必要です。
出典:国税庁「確定申告」
確定申告に不安がある場合は、税理士に相談することも検討しましょう。税理士に依頼することで、適切な節税対策や正確な申告を行えます。
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【税理士監修】フリーランスは確定申告が必要?ケース別の判断基準やメリット、やり方を解説
フリーランスが案件トラブルを回避するための重要ポイント
フリーランスとしてはたらく上で、契約は非常に重要な要素です。会社員であれば会社が守ってくれる部分も、フリーランスは自分で守らなければなりません。契約に関する知識を身につけ、トラブルを未然に防ぎ、安心して仕事に取り組めるようにしましょう。
フリーランスを守る契約書のチェックポイント
契約書は、フリーランスにとって「命綱」となる存在です。曖昧な契約のまま仕事を進めてしまうと、後々大きなトラブルに発展する可能性があります。契約書を作成し、内容をしっかりと確認することで、リスクを回避できます。ここでは、契約書で特に注意すべきポイントを解説します。
業務内容の明確化 | 業務範囲、成果物の定義、納期など、具体的な業務内容を明確に記載しましょう。「〇〇に関する業務一式」といった曖昧な表現は避け、具体的な作業内容を列挙することが重要です。 |
報酬と支払い条件 | 報酬額、支払い時期、支払い方法などを明確に記載します。源泉徴収の有無や、交通費などの経費負担についても明記しておきましょう。 |
契約解除の条件 | どのような場合に契約解除が可能か、また解除時の違約金などについても定めておきます。 |
秘密保持義務 | 業務上知り得た秘密情報の取り扱いについて定めます。秘密保持契約(NDA)を別途締結する場合もあります。 |
著作権の帰属 | 制作物の著作権が誰に帰属するかを明確にします。納品後も著作権が自分に残るように交渉することも可能です。 |
損害賠償 | 契約違反や不履行があった場合の損害賠償について定めます。 |
契約不適合責任 | 成果物に瑕疵があった場合の責任範囲について定めます。 |
準拠法と裁判管轄 | 紛争が発生した場合に適用される法律と、裁判を行う場所を定めます。 |
契約書は、法的拘束力を持つ重要な書類です。契約内容に不明な点や不利な点がある場合は、必ず事前に確認し、必要に応じて修正を依頼しましょう。不安な場合は、弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。
曖昧な状態で仕事を引き受けてしまうと、後々に思わぬトラブルに発展する可能性があります。業務内容や条件などを明確にした契約書を残すことが、トラブル回避には重要です。
契約トラブルシューティングと解決策
どんなに注意していても、契約に関するトラブルが発生してしまう可能性はあります。万が一トラブルが発生した場合に備えて、適切な対処法を知っておくことが重要です。ここでは、フリーランスが遭遇しやすい契約トラブルの事例と、その解決策を紹介します。
報酬の未払い
クライアントが報酬を支払ってくれない場合、まずはメールなどで催促し、それでも支払われない場合は内容証明郵便を利用して正式に支払いを請求します。改善されない場合は、弁護士に相談し、必要に応じて法的措置も検討しましょう。
一方的な契約解除
クライアントが一方的に契約を解除してきた場合、契約書に解除条件が明記されているか確認します。正当な理由なく解除された場合は、損害賠償を請求できる可能性があります。
著作権侵害
自分の制作物をクライアントが契約範囲を超えて無断で使用している場合、著作権侵害に該当することがあります。まずは使用停止を求めて通知し、対応がなければ法的措置も検討しましょう。
追加作業の強要
契約内容にない追加作業を強要された場合、まずは契約内容に基づきクライアントと協議し、追加報酬が必要であることを明確に伝えましょう。協議が難航する場合は、弁護士や専門相談機関に相談するのも有効です。
成果物の不当な評価
納品した成果物が不当に評価され、報酬が減額された場合、まずはクライアントに評価の根拠を確認しましょう。客観的な根拠がない減額は不当とされる可能性があるため弁護士への相談も検討しましょう。
トラブルに備えるためのポイント
契約書や業務指示、メールのやりとり、請求書など証拠になる資料は必ず保存しておきましょう。また、重要なやり取りは口頭ではなく記録に残る方法(メール・チャットなど)で行うことが需要です。トラブルが起きてしまったら一人で悩まず、弁護士やフリーランス向けの相談窓口に相談することも有効です。
契約交渉術:フリーランスが有利に進めるための方法
契約交渉は、フリーランスにとって自分の価値を正当に評価してもらうための重要な機会です。自信を持って交渉に臨み、納得できる条件で契約できるよう、交渉術を磨きましょう。ここでは、契約交渉を成功させるための7つのポイントを紹介します。
1.報酬相場を把握する | 自身のスキルや業種・案件内容に応じた市場価格や報酬相場をあらかじめ調査しておくことで、交渉の基盤が築けます。 |
2.実績をアピールする | 過去の成功事例や実績を具体的に示し、自分のスキルや経験をアピールしましょう。 |
3.自分の強みを明確に伝える | 専門性や経験、他フリーランスとの差別化ポイントを論理的に説明できるよう準備しましょう。 |
4.条件交渉は慎重に | 報酬だけでなく、納期、作業時間、権利関係など、さまざまな条件について交渉しましょう。 |
5.合意内容は必ず書面に残す | トラブル防止のため、重要な取り決めはメールまたは契約書など、必ず書面で合意内容を記録しましょう。 |
6.毅然とした態度で臨む | 無理な値下げや不当な要求には毅然とした態度で対応し、自分の主張をしっかりと伝えましょう。 |
7.Win-Winの関係構築を意識する | クライアントのニーズも尊重しながら良好な関係を築き、双方が納得できる条件を探りましょう。 |
契約交渉は、単なる価格交渉ではありません。自分の市場価値や専門性を伝える重要なコミュニケーションの機会です。妥協すべき点と譲れない点を明確にし、信頼を築ける交渉を心がけましょう。
案件を獲得したいフリーランスからよくある質問
独立したばかりの不安や、契約時の注意点、住んでいる場所の制約など、案件を獲得したいフリーランスが抱える悩みはさまざまです。ここでは、特に多く寄せられる3つの質問に回答します。
地方在住でも高単価な案件は見つけられる?
地方在住でも高単価案件の獲得は十分に可能です。リモートワーク(テレワーク)を選択でき、場所を問わず業務を委託する企業も一定数存在するためです。
クライアントが重視するのは、住んでいる場所よりも、フリーランスのスキル・実績・円滑なコミュニケーション能力です。Web会議システムやチャットツールを使いこなし、都市部のクライアントとも遜色なく連携できる体制を整えましょう。
むしろ、地方在住であることを活かし、地域の企業を直接開拓するという戦略も取れます。都市部の企業案件と地方の案件、両方を視野に入れることができるのは強みです。オンラインでの営業活動やコミュニケーションスキルを磨けば、場所のハンデはなくなります。
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フリーランスが地方企業の案件を獲得するには?メリットや注意点・案件獲得方法を解説
業務委託契約を結ぶ際の注意点は?
業務委託契約を結ぶ際は、契約書の内容を必ず詳細に確認しましょう。口約束だけで進めると、後で「言った・言わない」のトラブルになり、フリーランス側が不利になることが多いためです。
特に確認すべき項目は、以下の4点です。
- 業務内容の範囲
- 報酬額と支払条件(支払サイト)
- 納品物の著作権の帰属
- 秘密保持義務
なかでも、業務内容が曖昧だと、契約外の作業を次々と要求される(無償の修正対応など)リスクがあります。不利な条項がないか、自分の認識と相違ないかを厳しくチェックしましょう。
不安な場合は、弁護士や専門家に契約書をレビュー(リーガルチェック)してもらうことも重要です。契約書は、自分を守るための大切なものです。署名・捺印の前に必ず熟読しましょう。
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フリーランスと業務委託契約の違いは?契約の種類や締結の流れを徹底解説
フリーランスになったばかりでも案件獲得できる?
フリーランスになったばかりでも、案件獲得は可能です。
ただし、会社員時代の実績とは別に、フリーランスとしての信頼をゼロから築く必要があります。独立初期は、実績作りの期間と割り切ることも大切です。また、会社員時代の人脈も活用しましょう。「独立しました」と挨拶して仕事を探していることを伝えれば、最初の顧客になってくれる可能性があります。
焦らず、一つひとつの仕事に誠実に取り組むことが重要です。
案件獲得のポイントを理解してフリーランスライフを充実させよう
フリーランスには、大きな自由と可能性がある一方で、自己管理やリスク対応といったスキルが求められます。会社員とフリーランスの違いを正しく理解し、自身の適性やライフスタイルに合わせた選択を行うことが、後悔しないキャリア形成の第一歩です。
また、フリーランスとして成功するためには、継続的な自己研鑽と環境変化への柔軟な対応が欠かせません。ぜひ本記事を参考に、理想とするはたらき方の実現に向けた第一歩を踏み出してみてください。
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