【税理士監修】フリーランスでも活用できる補助金は?受給のメリットや申請の流れを解説

「フリーランスとして事業を拡大したいが、自己資金だけでは限界がある」
「補助金に興味はあるが、法人でないと対象外だと思って諦めている」
フリーランスでも使える資金調達手段があれば嬉しいと考える人も多いのではないでしょうか。
本記事では、フリーランス(個人事業主)でも活用可能な補助金の種類、受給するメリット、申請の具体的な流れや採択のポイントを解説します。適切に資金調達をするためにも、ぜひ参考にしてみてください。
【基礎知識】補助金・助成金・給付金の違いとは

補助金・助成金・給付金は、国や自治体、民間団体から支給されるお金ですが、その目的や性質は異なります。
補助金は、国の政策目標(DX推進、販路開拓など)の達成のため、事業経費の一部を支援する制度です。審査があり、採択・不採択が決まります。フリーランスの事業拡大において主に活用するのは「補助金」です。
一方、助成金は主に雇用・人材育成・働き方改革などを支援することを目的とした制度で、要件を満たせば受給できます。
給付金は、特定の条件(感染症の影響など)に該当する事業者への支援金です。災害・物価高・低所得者支援などに用いられ、定められた条件を満たせば原則受給できます。
フリーランスが補助金を受給するメリット
補助金を受給するメリットは、原則として返済不要の資金で事業投資を行えるだけではありません。ここでは、フリーランスが補助金を戦略的に活用すべき3つの理由を深掘りします。
- 事業計画の策定を通じ、自身の強みと課題を客観視できる
- 自己資金を温存し、事業投資の選択肢を広げられる
- 国や自治体に認められた事業として信用力をアピールできる
以下、それぞれ具体的に解説します。
事業計画の策定を通じ、自身の強みと課題を客観視できる
補助金申請の核となるのが「事業計画書」の作成です。多くの補助金では、以下の項目を詳細に記載した計画書の提出が必須とされます。
- 事業の現状
- 目的
- 実施体制
- 将来の収益見通し
事業計画書を作成する際は「自身の強みは何か」「課題は何か」「市場機会はどこにあるか」を言語化する作業が重要です。申請準備をすることで、自らの事業と向き合うきっかけになります。
計画策定を通じて、事業の解像度が上がります。採択の可否に関わらず、今後の事業運営の明確な指針を得られること自体が大きなメリットといえるでしょう。
自己資金を温存し、事業投資の選択肢を広げられる
補助金の魅力は、基本的に返済不要の資金(※)で事業投資を行える点です。
フリーランスの事業拡大には、広告宣伝費や機材導入費、外注費など、まとまった先行投資が必要になる場面が少なくありません。すべてを自己資金や借入金で賄うのは、キャッシュフローの悪化や廃業リスクに直結します。
補助金とは、原則として事業実施にかかった必要経費の一部を後払いで補填する仕組みです。
たとえば、補助率2/3の場合、300万円の投資が実質100万円の自己負担で実行可能(補助上限額などの条件を満たす範囲で)になります。温存できた自己資金は、別の投資や運転資金に回すことが可能です。
補助金を活用することで、リスクを抑えつつ、より大胆な事業展開や新たな挑戦が可能になり、成長の選択肢が広がります。
※補助金制度によっては、補助事業の完了により相当の収益が生じた場合、補助金額を限度として収益金の一部または全部に相当する額の国庫納付が求められることがあります(補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律第10条)
国や自治体に認められた事業として信用力をアピールできる
補助金は税金を原資としています。そのため、専門家による一定の審査を経て、事業の新規性、収益性、社会的意義などが総合的に評価され採択されます。
フリーランスは法人に比べ、社会的信用力を示しにくい側面があります。特に新規の取引先や金融機関との関係構築において、客観的な評価は重要です。
「〇〇補助金採択事業」とWebサイトや名刺に記載するだけでも、印象は変わります。「公的機関が認めた、将来性のある事業」であることをアピールできるためです。
この信用力は、新たな顧客獲得や協業先の開拓、金融機関からの融資審査の際にも有利にはたらく資産となるでしょう。
フリーランスでも活用できる主な補助金5選
フリーランス(個人事業主)が対象となる補助金は多数存在します。ここでは、2025年10月時点で活用できる5つの主要な補助金を紹介します。
小規模事業者持続化補助金|販路開拓・業務効率化を目指す方向け
小規模事業者持続化補助金は、フリーランスにとって身近で活用しやすい補助金の一つです。
小規模事業者の地道な販路開拓(例:Webサイト制作※、広告出稿、チラシ作成)や、生産性向上のための業務効率化(例:新たなソフトウェア導入)の取り組みを支援してくれます。
フリーランスを含む小規模事業者(常時使用する従業員の数が商業・サービス業で5人以下など)が対象です。申請類型にもよりますが、補助上限額は数十万円から数百万円規模となっています。他の補助金と比較して申請しやいと言われることが多いのが特徴です。
認知度向上や、ルーチンワークの効率化に課題を感じているフリーランスの方は、まず検討したい補助金といえるでしょう。
※商品・サービスの宣伝が目的ではなく、単なる会社の営業活動を目的とするWEBサイトは補助対象外です。また、通常補助率は2/3の補助となりますが、ウェブサイト関連費は補助金交付申請額の1/4までの補助となります。
IT導入補助金|DX推進で生産性を向上させたい方向け
IT導入補助金は、バックオフィス業務の効率化やDX(デジタルトランスフォーメーション)を後押しする補助金です。
中小企業や小規模事業者が、課題やニーズに合ったITツールを導入する必要経費の一部を補助します。対象となるのは、会計ソフト・受発注システム・顧客管理(CRM)ツールなど、あらかじめ「IT導入支援事業者」によって登録されたツールです。
申請枠(通常枠、インボイス枠など)によって補助率や上限額が異なります。インボイス制度への対応を見据えた会計ソフトの導入などにも活用可能です。フリーランスが陥りがちな「一人での煩雑な事務作業」から解放され、本業に集中する体制を築くために効果的な補助金といえるでしょう。
出典:「IT導入補助金」でIT導入・DXによる生産性向上を支援!(中小企業庁)
ものづくり補助金|革新的な開発・サービスを創出したい方向け
ものづくり補助金とは、生産性向上に資する革新的なサービス開発や試作品開発、生産プロセスの改善を行うための設備投資などを支援する補助金です。たとえば、エンジニアが新たな開発手法を導入するための専用ソフトウェア、デザイナーが高精細な試作を行うための3Dプリンター導入などが考えられます。
革新性が求められるため、単なる機材の買い替えでは採択されにくい点に注意が必要です。競合他社にはない、独自の革新的なサービスやプロダクト開発を目指す、技術系・クリエイティブ系のフリーランスに適しています。
出典:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金の第21回公募を開始します(中小企業庁)
中小企業省力化投資補助金|省力化・自動化設備を導入したい方向け
中小企業省力化投資補助金は、深刻化している人手不足に対応するため、省力化投資を支援する新しい補助金です。IoT、ロボット等の導入による省力化・自動化を促進し、生産性向上と賃上げを実現することを目指します。
フリーランス単体での活用は限定的かもしれませんが、小規模な店舗を運営している場合や、特定の業務プロセスを自動化したい場合に活用が見込めます。
出典:中小企業省力化投資補助事業(一般型)の第4回公募要領を公開しました(中小企業庁)
事業承継・M&A補助金|5年以内に事業承継を予定している方向け
事業承継・M&A補助金とは、事業承継やM&A(事業の売却・買収)を契機とした、経営革新や事業再構築を支援する補助金です。
対象経費は、M&Aの実行にかかる専門家費用(仲介手数料、デューデリジェンス費用)や、事業承継後の新たな取り組み(設備投資、販路開拓)にかかる費用です。
フリーランスが自身の事業を法人化して引き継ぐ、または他者の事業を買取って拡大する、といったケースで活用できます。事業の「出口戦略」やM&Aを検討している方は、活用を検討しましょう。
出典:中小企業庁担当者に聞く「事業承継・M&A補助金(令和6年度補正)」(ミラサポplus)
フリーランスが補助金を申請・受給する主な流れ
補助金は申請してすぐに振り込まれるものではありません。一般的に、公募開始から実際の受給までには数か月、場合によっては1年以上かかる長期的なプロジェクトです。
ここでは、申請から受給までの5つのステップを解説します。
ステップ1:補助金の情報を収集する
まずは自身の目的や課題に合致する補助金を見つけることから始まります。
中小企業庁が運営する「ミラサポplus」や中小企業庁のWebサイト、各自治体のホームページが信頼できる情報源です。補助金ごとに詳細なルールブックである「公募要領」が公開されます。対象者・対象経費・補助率、申請締切日を正確に把握することが重要です。
補助金には公募期間が定められており、かなり短い場合もあります。常に最新の情報をチェックする習慣が大切です。
商工会議所や金融機関、税理士などに相談し、自身に適した補助金を紹介してもらうのも有効な手段といえるでしょう。
ステップ2:必要書類を準備する
フリーランス(個人事業主)が補助金を申請する場合、以下のような書類が求められます。
- 事業計画書
- 直近の確定申告書(控え)
- 開業届の写し
なかでも事業計画書は、採否を分ける重要な書類です。補助金の目的に沿って、自身の事業がどう貢献できるかを論理的に説明する必要があります。
書類に不備があると、審査してもらえない可能性があります。公募要領を精読し、漏れなく準備しましょう。
ステップ3:補助金を申請する
公募期間内に、指定された方法で申請を完了させます。現在は、電子申請システムを利用するケースが多いです。申請締切日の直前は、システムが混雑してアクセスしにくくなるリスクがあります。時間には十分な余裕を持って申請作業を行うことが賢明です。
事業計画書は、可能であれば第三者(専門家や支援機関)に目を通してもらい、客観的なフィードバックを受けると精度が高まります。
申請ボタンを押すまで、書類の記載内容や添付ファイルに誤りがないか、最終確認を怠らないようにしましょう。
ステップ4:採択結果の通知を受け取る
申請締切から一定期間(数週間~数か月)を経て、採択・不採択の結果が通知されます。採択された場合「交付決定通知書」を受け取るための手続き(交付申請)に進みましょう。
注意点として、交付決定日「より前」に発注・契約・支払いを行った必要経費は、原則として補助対象外となります。フライングの発注には注意が必要です。
不採択だった場合でも、多くの補助金は複数回公募されます。事業計画を見直し、次回の公募に再チャレンジすることは可能です。
ステップ5:事業実施・実績を報告して補助金を受給する
補助金は原則として「後払い(精算払い)」です。交付決定後、定められた事業実施期間内に、計画書に記載した取り組みを実行します。
必要経費は「全額」自己資金で立て替えて支払う必要があります。事業実施期間が終了したら、かかった必要経費の証憑(見積書、発注書、請求書、振込控など)をすべて揃え、「実績報告書」を作成して事務局に提出しましょう。
事務局が実績報告書を厳しく審査し、承認されて初めて補助金額が確定し、指定の口座に振り込まれます。立て替え払いのための資金繰りが重要です。採択から入金まで半年以上かかることも想定し、運転資金を確保しておきましょう。
出典:Jグランツ(デジタル庁)/ミラサポplus(中小企業庁)
補助金申請で採択されるためのポイント
補助金申請は「熱意」だけでは採択されません。審査員(専門家)を納得させる、論理的で客観的な事業計画が不可欠です。ここでは、膨大な申請書類の中から選ばれるために、フリーランスが特に意識すべき4つのポイントを解説します。
補助金の「公募要領」や「審査基準」を熟読する
公募要領には、以下のような項目が記載されています。
- 補助金の目的
- 対象者
- 対象経費
- 審査基準
- 加点項目
まずは公募要領を隅から隅まで読み込み、要点を完全に理解しましょう。特に「審査基準」の項目は、事業計画書で回答すべき重要な項目です。いかに審査基準の項目に対して的確かつ具体的に回答できているかが、採択に直結します。
公募要領を読まずに計画書を作成すると、求められている核心部分を外すリスクがあるため、熟読しましょう。
審査で重視される「再現性」と「社会的意義」を意識する
事業計画書では「独自性」と同時に「実現可能性(再現性)」が問われます。
計画が、フリーランス個人の能力やリソースで確実に実行可能であることを示すことが大切です。具体的な行動計画やスケジュール、実施体制(外注先など)を明確に記載しましょう。
また、補助金は税金で賄われています。そのため、申請する事業が、自身の利益だけでなく、何らかの社会課題(例:DX推進・、業界の効率化・雇用拡大・賃上げ)の解決にどう貢献できるか、という視点も重要です。
「この投資で生産性が〇%向上し、地域企業〇社のDX支援が可能になる」など、定量的・定性的な効果を具体的に示すことが求められます。
書類の誤記・体裁不備がないよう注意する
事業計画の内容以前に、形式的な不備で審査対象外となるケースは少なくありません。とくに、以下のような不備には気をつけましょう。
- 指定された様式と異なる
- 添付書類が不足している
- 金額の計算が合わない
書類に不備が多いと、「この申請者は、事業そのものも杜撰(ずさん)に運営しているのではないか」という印象を与えかねません。
申請直前に慌てて準備するのではなく、スケジュールに余裕を持って書類を作成しましょう。提出前には、公募要領のチェックリストに基づき、複数回確認作業を徹底することが大切です。
専門家や商工会議所の支援を活用する
フリーランスが一人ですべての申請作業を行うのは大きな負担です。地域の商工会議所や商工会では、小規模事業者の経営支援を担っており、補助金申請の相談にも無料で応じてくれる場合があります。
また、中小企業診断士や行政書士などの中には、補助金申請支援を専門に行うプロフェッショナルも存在します。採択率を高めるノウハウを提供してくれたり、煩雑な書類作成を代行してくれたりすることもあるため、本業に集中しやすくなるでしょう。
費用対効果を勘案して信頼できる支援機関や専門家をパートナーとして活用することも、採択への有効な戦略の一つです。
フリーランスが補助金受給後に注意したい税務処理
補助金は受給して終わりではありません。確定申告での記載など、税務知識が求められます。ここからは、フリーランスが補助金受給後に気をつけたい税務上の注意点を解説します。
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補助金は原則「課税対象」となる
フリーランス(個人事業主)が受給した補助金は、事業所得に付随する収入として課税対象となります。
たとえば、年間所得が500万円のフリーランスが100万円の補助金を受給した場合、その年の所得は(経費が同額なら)600万円として申告する必要があります。所得が増えれば、所得税や住民税の税額が上がります。翌年の国民健康保険料の算定にも影響するため注意が必要です。
補助金受給による一時的なキャッシュフロー改善だけでなく、将来的な納税負担の増加も試算に入れておく必要があります。
補助金は入金日ではなく「支給が確定した日」を基準に計上する
会計処理上、収入を計上するタイミング(帰属時期)が重要です。
補助金は、口座に入金された日(入金日)ではなく、補助金の支給額が法的に確定した日の属する年(暦年:1月〜12月)の収入として計上します。具体的な確定時期は補助金制度により異なりますが、一般的には以下のいずれかです。
- 「交付決定通知書」の受領日(事前交付の場合)
- 「支給決定通知書」または「確定通知書」の受領日(実績報告後の確定の場合)
実際の入金と計上のタイミングがずれる(年をまたぐ)場合、資金繰りと納税時期にギャップが生まれます。年をまたぐ場合は、税理士などの専門家に確認することが大切です。
「国庫補助金等の総収入金額不算入」の特例を利用できる場合がある
補助金を受け取ったフリーランスは、すべての金額を課税対象として扱うわけではありません。「国庫補助金等の総収入金額不算入」の特例を利用できる場合があります(所得税法第42条)。
これは、国や自治体から交付された補助金のうち、事業用資産の取得などに充てるものについて、確定申告書に一定の事項を記載することを条件に、補助金相当額を総収入金額に算入しないことができる制度です。
特例を適用するには、補助金の交付決定通知書や使途明細などを添付し、確定申告書の「所得金額の計算明細書」に記載する必要があります。正確な区分と証拠書類の保存が不可欠です。
出典:No.2202 国庫補助金等を受け取ったとき(国税庁)
フリーランスが補助金を受給する際の注意点
補助金はメリットばかりではありません。制度の特性を理解しないまま申請すると、かえって事業運営の足かせになるリスクもあります。申請を具体的に検討する前に、把握しておくべき4つの注意点を紹介します。
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個人事業主が対象者になっているかを確認する
補助金の中には、対象者を「中小企業(法人)」に限定しているものもあります。公募要領の「補助対象者」の欄を確認しましょう。「個人事業主」「小規模事業者」といった記載があれば、フリーランスも申請可能です。
「中小企業向け」という言葉だけで判断して準備を進め、申請段階で対象外と判明するのは、時間の大きな浪費となります。
魅力的な補助金を見つけたら、まず公募要領の冒頭にある「対象者」の定義に、自身が含まれているかを厳密に確認しましょう。
申請期限を厳守する(期限が短いものもある)
補助金の公募期間は、予想以上に短い場合があります。公募開始から締切まで1か月程度しかないケースも珍しくありません。また、人気の補助金は予算上限に達し次第、早期に締め切られることもあります。
事業計画書の作成には時間がかかるため、公募開始を知ってから準備を始めたのでは、間に合わない可能性が高いです。常に情報のアンテナを張り、前年度の公募情報などから大まかなスケジュールを予測しておきましょう。
受給開始までに時間がかかる場合がある
補助金は「採択=即入金」ではありません。申請から実際に入金されるまで、半年から1年近くかかることも想定されます。その間、補助対象経費はすべて自己資金で立て替えなければなりません。
このタイムラグを考慮せず、手元の資金ギリギリで事業計画を立てると、補助金が入金される前に運転資金が枯渇する危険性があります。
補助金は、あくまで事業を行った「後」の支援です。事業を遂行するための十分な自己資金を確保しておくことが大切です。この間の「つなぎ資金」として、日本政策金融公庫やメインバンクからの事業融資を借り入れることも一つの選択肢といえるでしょう。
補助金依存によりキャッシュフローが悪化する可能性がある
補助金は、フリーランスの事業経営を健全化する「手段」であり、「目的」ではありません。「補助金ありき」で事業計画を考えると、経営判断が歪む危険性があります。たとえば、「補助金が出るから」という理由だけで、本来は不要な高額機材を導入してしまうケースです。
補助金は原則として後払いのため、機材費用は一度全額を立て替える必要があります。一時的な支出により、キャッシュフローが悪化する可能性があるため注意が必要です。
このように、補助金に依存しすぎると、かえって資金繰りに悩む可能性があります。まずは補助金がなくとも成立する堅実な事業計画を描き、その実行を加速させる要素として考えましょう。
フリーランスの補助金に関するよくある質問
フリーランスが補助金を検討する際、共通の疑問点がいくつかあります。ここでは、補助金申請に関する代表的なQ&Aをまとめ、疑問を解消します。
Q1.開業前でも申請できる補助金はある?
多くの補助金は、すでに事業を営んでいる「事業者」を対象としています。申請時に確定申告書などの提出を求められるため、開業前の段階では要件を満たせないことが一般的です。
例外として「創業補助金」や、一部の自治体が独自に行う「創業者支援」の制度では、開業前の個人を対象としている場合があります。
もし開業前であれば、まずは「創業」に特化した補助金制度がないか、事業を行う予定の自治体(都道府県、市区町村)の窓口やホームページで確認することが大切です。
Q2.補助金の審査で重視されやすいポイントは?
補助金の種類によって異なりますが、共通して重視される普遍的なポイントがあります。
第一に、公募要領に記載された「補助対象者」や「補助対象事業」の要件を完全に満たしていることです。
第二に、計画が具体的で、実現可能性(再現性)が高いことです。市場ニーズ・強み・具体的な行動計画・収益見通しが論理的につながっている必要があります。
第三に、補助金の「目的」と、申請する事業内容が強く連動していることです。DX推進の補助金であれば、いかに自身のDX化が社会に貢献できるかを明確に示す必要があります。
審査員に「この事業に税金を投じる価値がある」と納得させられるかどうかが、採否を分ける要素となるでしょう。
補助金を活用してフリーランスとしての事業を加速させよう
フリーランス(個人事業主)でも活用できる補助金は多数存在します。
補助金は「もらう」ものではなく、自らの事業戦略に「組み込む」ものです。原則として後払いである特性や、受給後の税務処理を理解し、キャッシュフローを管理しながら活用することが大切になってきます。
まずは「ミラサポplus」などの情報サイトで、自身の課題(販路開拓、DXなど)に合致する補助金がないか検索してみましょう。
(監修日:2025年11月10日)

山本聡一郎税理士事務所(https://nagoya-soutax.com/)|税理士
山本聡一郎税理士事務所 代表税理士。1982年7月生まれ。名古屋市中区錦(伏見駅から徒歩3分)にてMBA経営学修士の知識を活かして、創業支援に特化した税理士事務所を運営。クラウド会計 Freeeに特化し、税務以外にも資金調達、小規模事業化持続化補助金などの補助金支援に力を入れている。
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