京都 三浦工業株式会社

海外進出に不可欠な事前調査。
法規制、技術に精通したプロ人材を活用し、
期待以上のスピードで高品質な調査レポートが完成。

Profile

企業

社名:三浦工業株式会社
所在地:松山本社:愛媛県松山市 東京本社:東京都港区
業務内容:小型貫流ボイラ・舶用補助ボイラ・排ガス(廃熱)ボイラ・水処理機器・食品機器・滅菌器・薬品等の製造販売、メンテナンス、環境計量証明業 等
従業員数:5,000~10,000名未満(連結)

プロ人材

名前:Kさん(フリーランス)
居住地:東京都
経歴:コンサルティング会社にて、日系企業をはじめ米国企業、英国企業、トルコ及びインド企業のビジネス戦略策定・実施支援を担当。
<プロ人材としての活動>
業務内容:対象国・地域におけるボイラの分類、法体系の調査、認証取得方法(認証機関)の調査およびレポートの納品
活動頻度:月5~6回
活動方法:リモート

  • 新たな国や地域への進出検討にあたり、
    技術面の調査が急務。
  • 法規制、技術、言語、
    3つのスキルを兼ね備えたプロ人材に依頼。
  • 密なコミュニケーションによって、
    満足度の高い調査レポートが完成。
  • 期待以上のスピードと成果物の質の高さ、
    プロ人材の力を再認識。

1)プロ人材の活用背景

新たな国や地域への進出検討にあたり、
技術面の調査が急務。

 当社は、小型貫流ボイラをはじめとする産業用ボイラで国内トップシェアを誇ります(三浦工業調べ)。さらにボイラの開発・製造で培ったノウハウを活かし、水処理機器など他分野へも事業を拡大。海外にも進出し、現在ミウラグループでは日本を含む50以上の国と地域でグローバルに展開しています。
 新たな国や地域に進出する際には、当該エリアで製造・販売を行うために遵守すべき法規制を調査することが大きな課題になります。
 今回、新たな国や地域への進出を検討することになったものの、当該エリアに対する知見が社内にはなく、もし社内で調査を実施しようとすれば多大な時間がかかることが予測できました。2023年の夏に検討が始まり、翌年の3月には進出可否を判断するための調査レポートを揃える必要がありましたが、社内のリソースだけで対応するのは現実的ではありません。そこで、スピーディーかつ確実に調査するためにも、プロ人材に依頼しようと判断しました。

2)応募状況・決め手

法規制、技術、言語、
3つのスキルを兼ね備えたプロ人材に依頼。

 今回依頼したのは、新たな国や地域への進出可否を判断するための、技術面に関する調査レポートの作成です。技術領域の法規制に関する調査が中心になるため、法規制に対する知見はもちろん、ボイラに関する知識を有していることが必須でした。加えて、当該国や地域の言語を扱える方でなければ、内容を正しく理解しレポートにまとめることはできません。法規制とボイラの技術と言語、その3つのスキルを持つ方を探すというのは、なかなか難しい条件だったと思います。
 最終的に依頼を決めたのがKさんでした。Kさんはこれまでにさまざまな国や地域の調査と参入支援を行った実績を持っており、今回検討するエリアに対しても知見がありました。また、ボイラにも精通されており、技術領域への理解があったことがお任せできると思えた決め手でした。

3)依頼した業務、業務を進める上での工夫

密なコミュニケーションによって、
満足度の高い調査レポートが完成。

 プロジェクトを開始するにあたり、まずは調査対象のすり合わせを行いました。日本はもちろん、既に進出済みの国や地域の法規体制は把握していたため、今回新たに検討するエリアにおいても同様の法規制があると推察し、まずはそこを押さえてほしい旨をお伝えしました。ただ、調査対象に抜け漏れがあっては正しい結果が得られません。こちらから要件をお伝えすると同時に、知見のあるKさんにも確認いただきながら、手抜かりのないように進めていきました。
 その後は、月に1回程度実施するリモートの打ち合わせを通じて、進捗を報告いただきました。途中段階の調査レポートを確認していく中で不足点があればお伝えし、内容を詰めていきます。
 やはり言葉の壁は大きく、日本語に翻訳してもらっても、用語や表現の捉え方、ニュアンスの違いなどによって、違和感のある箇所がどうしても発生します。そこで、リモートの打ち合わせ以外でも、適宜メールなどで質問やすり合わせを行い、細かくコミュニケーションを図るよう工夫していきました。途中経過を出してもらい微修正を重ねたことで、満足のいく調査レポートが完成しました。

4)得られた成果

期待以上のスピードと成果物の質の高さ、
プロ人材の力を再認識。

 今回、調査レポートの完成期限が決まっていたこともあり、Kさんとは、成果完成型の準委任契約(成果物の納品に対して報酬を支払う)を結びました。依頼内容に応じて、契約形態を相談できたことはとてもよかったと感じています。当社としては完成まで半年程度を見込んでいましたが、成果物となる調査レポートは実質4ヶ月で納品されました。要件定義について少々すれ違いが生まれ、実際の作業開始が遅れたにもかかわらず、その分を巻き返す速さで大変驚きました。また、正確な内容になるよう、各種関係機関ともやりとりをしていただいたこともあり、レポートの内容は期待以上の質とボリュームでした。最終的なまとめ方についても、私たちの依頼通りにわかりやすく整理してもらえました。
 実はKさんには複数の国や地域の調査をお願いしていたため、依頼開始時は本当に期日に間に合うのだろうかと思っていましたが、杞憂に終わりました。レポートを拝見し、短期間でここまで仕上げられるのがプロ人材の力なのだと再認識しました。Kさんに協力いただいたことで、技術部門は必要なときにいつでも当該の国や地域の正確な調査レポートを提出できるようになりました。

よりよくプロ人材を活用するために、
経験を重ねていく。

 当社の主力製品はボイラです。そのため、ボイラの設計など、事業の根幹であり継続的に経験・ノウハウを蓄積していく必要がある業務は、できるだけ自社のリソースで行うことが理想です。一方で、今回の調査のように、まずは調べてみないと次のステップに進むべきか判断できないこともあると思います。最初の一歩を踏み出すにあたって知見が足りない場合や、一時的に専門的なスキルが必要な場合には、プロ人材の活用が有効な手段になり得ると感じました。
 人材不足が課題になる中で、外部人材の活用はどの企業でも検討していくことだと思います。ただ、実際に活用してみないことには、その効果や妥当性が見えてこないというのも事実です。私たちも手探りで活用し始めたところなので、継続的に活用を進めていく中で、今後よりよくプロ人材を活用できるよう経験を積んでいきたいと考えています。