副業の始め方を4ステップで紹介|メリット・デメリットや注意点も解説
政府による働き方改革や副業・兼業の推進により、副業を解禁する企業や副業を始める個人が増えています。
働き方改革によって残業や休日出勤が減ったり、リモートワークによって通勤時間が減ったりしたことで、時間的な余裕が出てきた方も少なくありません。しかし、副業を始めたいと考えていても、「どのような副業を選ぶべきか」「最初に何をやればよいのか」などが分からず、なかなか一歩を踏み出せないものです。
本記事では、副業の始め方を4ステップで紹介するとともに、副業に取り組む際のメリット・デメリットを解説します。時間を有効活用して副業を始めたいと思っている人は、ぜひ参考にしてください。
副業の始め方を4ステップで紹介
副業をこれから始める人は、以下4つのステップで進めていくとよいでしょう。
- 目的、目標を決める
- 副業に充てる時間を決める
- 副業の種類を選ぶ
- 仕事の獲得方法を選ぶ
各ステップについて順番に解説します。
目的、目標を決める
まずは副業に取り組む目的を明確にしましょう。スキルアップや収入アップ、人脈づくりなど、目的によって適した副業は異なります。また、本業の合間に副業をすることになるため、目的があいまいなままでは忙しさなどを理由に挫折する可能性があります。
目的が明確になったら、具体的な目標を設定しましょう。例えば、「今の仕事に役立つスキルを身につける」「月収を2万円増やす」といった目標が考えられます。具体的な目標を設定しておくことで、副業に費やすべき時間や応募すべき案件が見えてくるはずです。
副業に充てる時間を決める
目的や目標が定まったら、副業に充てられる時間を計算してみましょう。継続的に副業を行うためには、安定的に時間を確保する必要があります。
例えば、「今より少し早起きして本業の就業前の時間を使う」「本業の残業が少ないため退勤後の時間を使う」など、現在の生活サイクルに合わせて無理なく時間を確保することが大切です。本業でリモートワークが認められている場合は、通勤にかかっていた時間を副業に充てるのもよいでしょう。
副業の種類を選ぶ
目的や目標と副業に使える時間を考慮したうえで、自分に合った種類の副業を選びましょう。副業と一言でいっても、比較的誰でもすぐに始められる簡単な仕事もあれば、本業での知識や経験が活かせるプロ人材としての仕事もあります。
例えば、現在の仕事に活かせるスキルを身につけたいと考えている場合、スキルが不要なアンケートモニターなどの仕事を選ぶのはミスマッチといえます。目的や目標が果たせるよう、自身に合った副業を選びましょう。
仕事の獲得方法を選ぶ
副業の種類を決めたら、仕事の獲得方法について考える必要があります。現在の副業マーケットは、「副業を探す個人の数」が「副業人材に対する案件数」を上回っており、競争が過剰な状況です。副業や兼業など、多様な形での人材活用に取り組む企業は増えているものの、まだ充分ではないのが現状です。また、会社員の場合は、副業を紹介してもらえるような人脈を築くことも容易ではありません。
しかし、近年では副業マッチングサービスやクラウドソーシングなどが増えてきており、人脈がなくても副業を見つけやすい環境が整ってきています。これらのサービスやプラットフォームでは、さまざまな種類の仕事が掲載されており、自身の目的や目標に合った仕事が見つかる可能性があります。
副業案件を扱っているサービスに登録して案件を探してみると、具体的な仕事のイメージが湧いてくるでしょう。
副業を始めるメリット
副業を始めるメリットとしては、主に以下の4点が挙げられます。
- スキルが向上する
- 人脈ができる
- 収入が増える
- 充実感が増す
順番に見ていきましょう。
スキルが向上する
副業を行うことで、視野が広がったり、新たな知識を得られたりする可能性があるため、スキルの向上が期待できます。副業の経験が本業のスキルアップにつながり、結果的に本業の評価が高まるケースも珍しくありません。また、副業での経験を転職活動の際にアピールできる場合もあります。副業は単に収入を増やす手段としてだけでなく、スキルアップやキャリアアップにつなげることを意識して取り組むのがおすすめです。
人脈ができる
副業に取り組むなかで、新たな人脈を形成できる点もメリットです。本業とは異なるフィールドに身を置くことが、新たな出会いのきっかけとなります。選ぶ副業の種類や環境にもよりますが、本業では関わることのない職業や立場の人と知り合ったり、異なる視点からの助言を得たりする機会もあるかもしれません。新たな人脈から将来的な仕事の獲得につながる可能性もあるため、新たな出会いを大切にするとよいでしょう。キャリアにおけるリスクヘッジの意味でも、本業以外の人脈を築いておくことは重要です。
収入が増える
副業に取り組んだ結果として、収入が増えることもメリットの一つです。本業ではすぐの昇給が難しい場合でも、自身の努力次第で副業において収入に見合った価値を提供できれば、副業の収入を増やすことも可能です。
ただし、収入だけを目標にするのではなく、まずは本業で培ったスキルや経験を活かして副業先に貢献することを優先し、実績を積みながらスキルや収入を向上させていく姿勢がよいでしょう。
充実感が増す
充実感が増すことも副業を始めるメリットの一つです。副業では、会社の一員としてではなく個人としてスキルを証明し、副業に貢献することが求められます。副業を通して新たな知識を得たり、スキルが身についたりすることもあるでしょう。本業での業務や生活にマンネリ感や閉塞感がある場合は、副業への挑戦がよい刺激になり、日常の充実感や満足感の向上につながる可能性があります。
副業を始めるデメリット
副業を始めるにあたり、以下のようなデメリットがあることも理解しておく必要があります。
- 自己管理が求められる
- オンとオフの切り替えが難しい
- すぐには成果を得られない場合がある
こちらも順番に見ていきましょう。
自己管理が求められる
副業の目的や目標を達成するためには、あらゆる面で自己管理が求められます。例えば、限られた時間のなかで本業・プライベート・副業のスケジュールを管理し、指定された期限までに業務をこなす必要があります。仕事を受けすぎたり、うまくバランスがとれなかったりした場合、本業や副業どちらも成果を出せないといったケースも出てくるでしょう。自身のライフスタイルに合わせ、無理のない範囲で計画的に取り組むことが大切です。
オンとオフの切り替えが難しい
オンとオフの切り替えが難しくなるのも副業のデメリットです。本業のみを行っているときは、本業の終業時刻になればプライベート、つまりはオフの時間になります。しかし、副業を行うことで本業の前後にもオンの時間が生まれるため、仕事の始まりと終わりがあいまいになり、オンオフの切り替えが難しくなる傾向にあります。加えて、副業では自分で業務時間を確保するため、つい労働時間が長くなってしまうこともあるかもしれません。疲労・ストレスが原因でパフォーマンスの低下や体調不良を引き起こしてしまっては本末転倒です。副業を長く続けていくためにも、健康に配慮しつつオンオフの切り替えには注意しましょう。
すぐには成果を得られない場合がある
副業を始めたからといって、必ずしもすぐに期待した成果が得られるとは限りません。例えば、スキル向上や収入アップを目的としていても、希望条件に合う案件がなかなか見つからないこともあるでしょう。また、人脈の広がりを期待していたものの、オンライン上のやりとりばかりで思うように関係構築が進まない場合もあります。すぐに成果が出ることは期待せず、目的や目標に沿ってコツコツと取り組んでいく姿勢が大切です。
副業を始めるうえでの注意点
副業を始める際には、トラブルを避けるため以下の2点に注意しましょう。
- 勤務先の就業規則を確認する必要がある
- 一定以上の収入は確定申告が必要である
こちらも順番に解説します。
勤務先の就業規則を確認する必要がある
副業を始める前に、勤務先の就業規則を確認しましょう。副業が禁止されている場合、会社側に見つかった際には副業を辞めるよう勧告されたり、場合によっては、本業先から解雇されたりする可能性があるためです。よりよいキャリアや生活のために副業を始めたにもかかわらず、大きなトラブルを起こしては本末転倒です。事前によく確認しておくことが大切です。
一定以上の収入は確定申告が必要である
副業の所得が年間20万円を超える場合は、個人で確定申告をする必要があります。また、医療費控除やふるさと納税などで確定申告を_う場合は20万円以下であっても申告が必要です。
具体的な確定申告の流れは、以下の通りです。
- 副業に係る雑所得を計算する
- 確定申告書を作成
- 提出する 税金を納付する
確定申告をするためには、毎月の収入や経費、領収書などを記録・保存しておく必要があります。副業の所得が年間20万円を超えるかどうか分からない場合であっても、確定申告に向けた準備はしておくとよいでしょう。
確定申告の詳細については、国税庁のホームページ「No.1900_給与所得者で確定申告が必要な人」などを参考にしてください。
参考:国税庁ホームページ
まとめ
本記事では、副業の始め方を4ステップで紹介するとともに、副業に取り組むメリット・デメリットを解説しました。
働き方改革の推進やリモートワークの普及によって、本業を続けながらでも副業に取り組みやすい環境が整ってきています。本業で培ったスキルや経験を活かせる副業が見つかれば、スキルアップや収入アップにつながる可能性は高いでしょう。
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