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フリーランスのメリットとデメリット|会社員との違いや向き不向き、必要な準備も解説

フリーランスのメリットのイメージ

昨今、はたらき方の多様化が進み、会社組織に属さずに「フリーランス」として活動する人が増えています。しかし、自由なイメージばかりが先行し、具体的なメリットやデメリットを把握せずに独立を検討してしまうケースも少なくありません。

本記事では、フリーランスの特徴を会社員との違いと併せて解説し、フリーランスに向いている人と向いていない人、さらに必要な準備についても詳しくご紹介します。フリーランスへの転向について興味がある人は、ぜひ参考にしてください。

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フリーランスのメリット10選

まずは、フリーランスとしてはたらくうえで得られるメリットを見ていきましょう。会社員と比べると、時間や場所、仕事内容など、さまざまな点で自由度が高いのが特徴です。以下、10個のメリットについて順番に解説します。

  1. はたらき方を柔軟に選べる
  2. ワーク・ライフバランスを整えやすい
  3. 主体的にキャリアを形成できる
  4. スキルアップ・成長につながりやすい
  5. 多様な仕事にチャレンジできる
  6. 努力・能力次第で収入が増加する
  7. 好きな仕事に集中できる
  8. 自分の裁量で仕事を進められる
  9. 人間関係のストレスが生じにくい
  10. 工夫次第で税金負担を抑えられる

1.はたらき方を柔軟に選べる

フリーランスの魅力の一つが、はたらき方を柔軟に選択できる点です。契約内容やプロジェクトの要件によって異なりますが、オフィスへ出勤せず、自宅やカフェ、あるいは旅先など、好きな場所で仕事ができることも少なくありません。

また、早朝や深夜など、自分の生活リズムに合わせて活働時間を調整しやすいのもメリットです。会社員のように決められた出社時間や退勤時間がないため、ライフスタイルに合わせたスケジュールを組むことが可能になります。

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2.ワーク・ライフバランスを整えやすい

フリーランスであれば、業務量やスケジュールを自分で管理できるため、プライベートとの両立がしやすい傾向にあります。育児や介護、趣味の活動など、日々の生活に合わせて仕事の時間を調整しやすいのは大きなメリットといえるでしょう。

特に在宅ワークが主体となる場合、通勤時間を削減できるため、プライベートに充てられる時間が増える点も魅力です。ワーク・ライフバランスが整うため、精神的にも身体的にも健康的な生活を送りやすくなるでしょう。

3.主体的にキャリアを形成できる

会社員の場合、上司や会社の方針に従って配属先や業務内容が決まることが多く、必ずしも本人の希望が通るわけではありません。

一方、フリーランスは自分自身が経営者となるため、扱う案件の種類や業界を柔軟に選択できます。自分のやりたい仕事や得意分野に特化したキャリアを築けるのは、フリーランスになる大きなメリットです。自ら判断してキャリアを築くからこそ、やりがいを感じやすい面もあります。

4.スキルアップ・成長につながりやすい

フリーランスは会社に雇用される立場ではないため、継続的に仕事を得るための努力が欠かせません。常に新しいスキルを身に付けたり、専門性を深めたりすることで、ライバルに勝る魅力を示す必要があります。競争の過程で得られる知識や経験は大きく、気が付けば大きなステップアップを果たしていたということもあるでしょう。

また、複数のクライアントを通じて多様な業務を経験することができるため、成長の機会に恵まれやすい点も特徴です。

5.多様な仕事にチャレンジできる

フリーランスとして活躍できる職種は、ITエンジニアやデザイナー、ライターなどのクリエイター職だけでなく、営業やマーケティングなどのビジネス職にも広がっており、案件の種類も多岐にわたります。自分が得意とする専門分野はもちろん、興味のある新たな分野にも挑戦しやすい環境が整っています。

会社員の場合、部署異動や職種転換は簡単にできませんが、フリーランスなら比較的自由にジャンルを横断することが可能です。新たなチャレンジを通じて、自らの仕事の幅を広げながらスキルを磨いていけるでしょう。

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6.努力・能力次第で収入が増加する

フリーランスは、会社員のように固定給ではない分、自身の頑張り次第で収入を大きく伸ばすことが可能です。また、経験や専門性が高まれば、より高単価の案件を獲得できる可能性もあります。

一方、仕事の質やスケジュール管理によって成果にムラが生じると収入が不安定になりやすい面もあるため、常に自己管理が求められます。

7.好きな仕事に集中できる

フリーランスは、自分の興味や得意分野に沿った仕事を選べます。たとえば、ITエンジニアであれば得意な開発言語の案件を中心に選んだり、デザイナーであれば興味のある業界やジャンルに特化したりと、より自分の好みに近い案件を探して応募できます。

会社員の場合、会社の方針や配属されたプロジェクトに合わせなければならないケースが多く、自由に仕事を選ぶことは難しいでしょう。好きな仕事を主体的に選べるため、モチベーションも維持しやすくなります。

8.自分の裁量で仕事を進められる

フリーランスは案件の進め方やスケジュール、提案内容などを自分の裁量で決めやすいという傾向にあります。もちろん、クライアントの要望を反映しなければならない場面はあるものの、どのように作業を進め、成果物を仕上げるかといった仕事のプロセスは比較的自由です。

会社員ではチーム内の合意形成や上司の承認が必要なことが多く、スムーズに業務が進まない場面もあるでしょう。フリーランスなら最終判断を自ら下すことが可能なため、スピーディーに動きやすいといえます。

9.人間関係のストレスが生じにくい

会社員の場合、上司、同僚、部下など、職場にはさまざまな人間関係が存在し、ストレスの原因となることがあります。

一方、フリーランスは基本的に一人で業務を進めることが多く、やり取りが発生するのはクライアントが主になります。案件も自分で選べるため、取引をスムーズに行いやすい案件を選ぶことができます。

もちろん、コミュニケーション不足による問題が起こることもありますが、社内の複雑な人間関係に気を使う必要が少ない点は魅力です。

10工夫次第で税金負担を抑えられる

フリーランスは、個人事業主として事業にかかった経費を計上し、税金の負担を抑えられる場合があります。たとえば、仕事で使用するパソコンやソフトウェア、書籍などの費用は必要経費として申告が可能です。また、青色申告特別控除などの各種控除を活用すれば、さらに節税効果を高められます。

ただし、経費計上や控除の要件をきちんと理解し、正しい手続きで確定申告を行わなければトラブルにつながるため、知識や労力が必要な点については理解しておく必要があります。

フリーランスのデメリット6選

自由度の高いフリーランスですが、同時にデメリットも存在します。ここでは、会社員にはないリスクや不便さについて、以下6つのポイントを確認しておきましょう。

  1. 収入が安定しにくい
  2. 社会的信用を得にくい傾向がある
  3. 社会保険が充実していない
  4. 自己管理が求められる
  5. 孤独感を感じやすい
  6. 納税などの手続きが必要である

1.収入が安定しにくい

フリーランスは、仕事を受注し、成果物に対して報酬を得ることが多いため、会社員のように毎月決まった給料が保障されていません。案件数が増えればその分収入が増えますが、契約が打ち切られたり新規案件を確保できなかったりすると、収入が激減することもあります。

景気の影響を受けやすく、不況時には案件自体が少なくなるリスクもあります。フリーランスとして活動する際には、常に複数の案件や取引先を確保するよう意識する必要があるでしょう。

2.社会的信用を得にくい傾向がある

ローンを組む際など、安定した給与所得のある会社員のほうが金融機関からの信用を得やすい傾向にあります。フリーランスは収入が不安定とみなされてしまい、同じ年収でも審査に通りにくいケースがあるのです。

フリーランスとして活動する場合、こうした社会的信用の得にくい傾向にあることを理解しておく必要があります。

3.社会保険が充実していない

会社員は厚生年金や健康保険など、企業が加入する制度を活用できるため、保険料などの個人負担割合は、フリーランスと比べ低いといえます。一方、フリーランスの場合は国民年金や国民健康保険への加入が基本となり、保険料や将来的な受給額の面で会社員よりも不利になる可能性があります。

さらに、傷病手当金や失業保険といったセーフティネットも限定的です。病気やけがではたらけなくなったときに備え、保険の見直しや貯蓄について早い段階で検討しておくことが重要です。

4.自己管理が求められる

フリーランスとして継続的に案件を獲得するには、納期と品質を守る必要があります。会社員のように上司や同僚のフォローを受けられるわけではないため、タスク管理やモチベーション維持はすべて自己責任です。体調不良で休業すると、その影響が自分に返ってくるため、健康管理を怠ると納期に遅れたり損失が発生したりします。

スケジュール管理やタスクの優先順位付けを徹底しつつ、常にベストなコンディションで業務を進めることが求められます。

5.孤独感を感じやすい

フリーランスは一人で作業する時間が長く、またオフィスという共同空間がないため、気軽に雑談や意見交換ができないという側面があります。オンライン上でコミュニティに参加したり、定期的に勉強会やセミナーに足を運んだりするなど、積極的なアクションを起こさないと孤独を感じてしまうこともあるでしょう。

誰かに仕事の悩みを相談したり、気軽にコミュニケーションを図ったりする環境が得にくいことから、孤独や不安を感じやすい点はデメリットといえるでしょう。

6.納税などの手続きが必要である

フリーランスは個人事業主として、毎年の確定申告などの納税手続きを自分で行わなくてはなりません。会社員であれば源泉徴収や年末調整など、会社が代行してくれる部分が多い一方、フリーランスは請求書の発行や経費の整理や帳簿付けなど、事務作業も自分で行う必要があります。

知識が不足していると申告ミスや税金の過不足が発生してしまうリスクもあるため、必要に応じて税理士の力を借りるなど、正確かつスムーズに行える仕組みづくりが重要です。

フリーランスに向いている人の特徴6選

フリーランスとして成功するには、仕事のスタイルや考え方が自分に合っているかどうかも大切なポイントです。フリーランスに向いている人の特徴として、以下の5点をご紹介します。

  1. 自主性がある
  2. 挑戦が好きである
  3. 自己研鑽ができる
  4. 自己管理ができる
  5. 自己アピールができる

1.自主性がある

フリーランスは、自ら進んで仕事を獲得し、タスクを完結させる必要があります。誰かの指示やマニュアルに従うといったスタイルでは、なかなか成果が出ないでしょう。

自分なりに考えて行動し、スケジュールを組み立てられる人は、フリーランスとして活躍しやすいといえます。逆に、常に具体的な指示がないと動けない人は、難しさを感じるかもしれません。

2.挑戦が好きである

フリーランスになると、これまで経験したことのない分野や新しい業務に挑戦する機会が増えるでしょう。未知の領域に飛び込むことを楽しめる人は、フリーランスのはたらき方に向いています。逆に、「慣れた作業だけを行いたい」「業務をルーティン化したい」というタイプだと、新しいチャレンジに苦戦するかもしれません。

3.自己研鑽ができる

会社に属していれば、研修制度や上司のフォローなどスキルアップの仕組みが用意されている場合があります。しかし、フリーランスは自己啓発や勉強会への参加など、スキルアップに向けた自発的な行動が不可欠です。

常に新しい知識を吸収し、時代の変化に合わせてスキルを磨き続けられるかどうかが、仕事の安定と収入アップに直結します。自ら学ぶ姿勢を持てる人は、フリーランスとして活躍しやすいといえます。

4.自己管理ができる

納期に合わせて仕事を終わらせることはもちろんのこと、プロとして安定したパフォーマンスを求められるのがフリーランスです。スケジュールや自身の健康状態をしっかりと把握し、コントロールできる人は長期的に信頼を得やすく、安定した取引を継続しやすいといえるでしょう。

5.自己アピールができる

フリーランスは、自分の実績やスキルを自分で売り込む必要があります。仕事を獲得するためには、ポートフォリオの作成、SNSやブログなどでの情報発信を通じて、自分の強みをアピールしなければなりません。

「自分なんて大したことない」と謙遜しすぎると、せっかくの能力をクライアントに伝えられず、機会損失を生む可能性もあります。適切なセルフプロデュース力は、案件獲得に直結します。

フリーランスに向いていない人の特徴3選

一方で、フリーランスのはたらき方が合わない人もいます。ここでは、その特徴として以下の3点をご紹介します。

  1. スケジュール管理が苦手
  2. 安定を重視したい
  3. 明確な指示やマニュアルがある環境ではたらきたい

明確な指示やマニュアルがある環境ではたらきたい1.スケジュール管理が苦手

フリーランスは日々の業務スケジュールから納税関連の手続きまで、すべて自分で管理しなければなりません。計画性がないと、納期や確定申告の期日に追われ、トラブルにつながる可能性があります。

先を見据えたスケジュール管理が苦手な人は、カレンダーアプリやタスク管理ツールを活用して、計画を「見える化」してみましょう。自動リマインド機能を使えば、大事な期限をうっかり忘れるリスクも軽減できます。

2.安定を重視したい

フリーランスの収入は、景気や契約状況に左右されやすく、月によって大きく変動します。「毎月決まった給料を得たい」「長期的に安定した収入を得たい」という人には、フリーランスはストレスを感じやすいはたらき方だといえるでしょう。

対策としては、複数のクライアントや案件を同時に抱えることでリスク分散を図ったり、収入の一部を積み立てておいたりといった方法が挙げられます。安定を求めるなら、本業を続けながら副業から始めるという選択肢もあります。

3.明確な指示やマニュアルがある環境ではたらきたい

フリーランスは基本的に誰かから具体的な指示をもらう場面が少なく、自身で提案しながら進めていくことが求められます。そのため、「言われたことだけをこなしたい」「指示がないと動けない」という人は、対応が難しくなるでしょう。

しかし、明確な指示やマニュアルがある環境で働きたいと考える人も、フリーランスとして挑戦することは可能です。人マニュアル付きの作業や定型的な仕事など、業務内容が明確に決まっている案件を中心に受注するのも一つの方法です。

フリーランスになるための準備

フリーランスとして独立するには、スキルの習得や資金計画など、事前に用意しておくべきことがいくつかあります。以下、3つのポイントを見ておきましょう。

  • スキル・専門性を磨く
  • 資金計画を立てる
  • 副業にチャレンジする

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フリーランスの始め方を5ステップで解説|会社員時代から必要な準備とは

スキル・専門性を磨く

フリーランスとして独立するには、自分は「どのようなスキルや専門性でクライアントの役に立てるのか」を明確にする必要があります。たとえば、ライティングやプログラミングといったクリエイティブな仕事以外にも、営業やマーケティングなどのビジネス領域のスキルや経験を活かすことは十分可能です。

まずは、現在持っているスキルや経験を棚卸しし、どの分野で活動するかを決めましょう。そのうえで専門書やオンライン講座、セミナーなどを活用し、足りない知識を補い、さらに強みを深めていくことが重要です。

資金計画を立てる

独立当初はクライアントがすぐに見つからなかったり、案件数が安定しなかったりするため、収入が不安定になりがちです。家賃や生活費を確保しながら活動するには、数か月分の生活費を貯金しておくなど資金面での準備が大切です。

パソコンやソフトウェアなどの初期投資も考慮し、どの程度の貯金があれば安心してスタートできるのかをシミュレーションしておきましょう。

副業にチャレンジする

いきなりフリーランスとして独立すると、案件獲得の実績がなく、安定した収入を得るまでに時間がかかる場合があります。そこで、まずは会社員としてはたらきながら副業でフリーランスを始め、仕事の進め方やクライアントとのやり取りに慣れておくのも有効な方法です。

一定の実績を積むことができれば、独立後の営業活動もスムーズになります。ただし、副業禁止の規定がある企業も存在するため、就業規則の確認やコンプライアンスの遵守を忘れずに行いましょう。

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独立したいなら副業から始めるのがおすすめの5つの理由|注意点や必要なステップも解説

まとめ

本記事では、フリーランスの特徴を会社員との違いと併せて解説し、向いている人、向いていない人、さらに必要な準備について詳しくご紹介しました。

フリーランスには「時間やはたらき方を自由に選べる」「努力次第で収入アップが期待できる」など、多くのメリットがある反面、「収入が不安定」「社会的信用を得にくい」などのデメリットもあります。自分に合ったはたらき方かどうかを見極めるには、向いている人、向いていない人の特徴を知り、必要な準備をしっかり整えることが大切です。

本記事を参考に、自分らしいキャリアを築く選択肢の一つとしてフリーランスを検討してみてください。

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