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Web制作のフリーランスになるには?必要なスキルや案件獲得のコツを徹底解説

Web制作のフリーランスのイメージ画像

Web制作のフリーランスは、「在宅ではたらける」「好きな案件を選べる」など自由なイメージがある反面、収益の安定化、顧客基盤の構築などの課題も伴います。フリーランスとして活動していくには、Web制作のスキルだけでなく営業力や提案力、ビジネス感覚も重要です。

本記事では、Web制作のフリーランスの仕事内容や案件の流れ、単価相場などを詳しく解説します。また、案件の獲得方法やキャリアの広げ方、注意点も紹介しています。

これからWeb制作でフリーランスを目指したいと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

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Web制作のフリーランスの主な業務内容

Web制作のフリーランスは、クライアントの要望やビジネス目標を踏まえ、Webサイト・ランディングページ(LP)・ECサイトなどの企画、設計、制作を担う専門職です。ヒアリングから情報設計、デザイン、コーディング、そして納品後の運用・改善提案まで、一貫して関与することも少なくありません。

ここからは、Web制作のフリーランスが担う主な業務を5つに分けて紹介します。

クライアントの要望をヒアリング

クライアントの要望をヒアリングする工程は、Web制作の成否を大きく左右する重要な要素です。ヒアリングを通してユーザーのニーズを正確に把握することで、成果につながる設計やデザインにつながります。 

具体的には、以下のようなヒアリングを行います。

  • サービス・商品の強みや特徴の確認
  • 想定するユーザー層の定義(性別、年齢、職業など)
  • 競合サイトの事例共有や目指す方向性の合意
  • 現在抱えている課題やKPIの明確化
  • 必要なコンテンツや更新頻度の確認

たとえば、集客を目的としたコーポレートサイトであれば、単に「魅力的なデザイン」ではなく、「問い合わせ数を月30件増やす」など、具体的な数値目標の設定が大切です。

ヒアリングは、クライアントとの信頼関係を築くステップでもあります。聞くべき内容を整理し、背景にある意図やクライアントの本音を引き出す姿勢が重要です。

Webサイトの要件定義・設計

Webサイトの要件定義・設計では、ヒアリングで得た情報をもとに「どのような構成・機能を、どのように実装するか」を確定します。設計の精度が低いと、手戻りや品質低下を招くため留意が必要です。

主な作業は以下の通りです。

  • サイトマップの作成
  • ページ単位の情報設計(ワイヤーフレーム)
  • デバイス対応(レスポンシブ設計など)の方針決定
  • 必要なシステム・CMSの選定
  • 更新や運用まで見据えた構成の提案

クライアントの目的とユーザー視点を両立する設計を目指しましょう。

デザインの考案

デザインの考案は、Webサイトの第一印象とユーザー体験を規定する重要な工程です。単に「見た目が整っている」だけでなく、「誰に、どの行動を促すか」を踏まえて設計する必要があります。

具体的な業務には以下があります。

  • カラースキームやフォント、余白の設計
  • トーン&マナーの設定(信頼感・親しみやすさ・高級感など)
  • ファーストビューやCTA(行動喚起)の配置設計
  • スマートフォン/パソコンそれぞれのUI最適化
  • Adobe XDといったUI/UXデザインツールを使ったデザインモックの作成

不動産サイトなら「信頼感」を演出し、美容クリニックなら「清潔感と安心感」を表現するなど、業種特性とユーザー心理に即した表現が求められます。

Webデザインをする際、視覚的な印象だけでなく、情報伝達と行動促進のための「戦略的設計」が重要になります。

システムの開発

システムの開発は、デザインをもとにHTML・CSS・JavaScriptなどを使ってWebサイトを動く形にしていく工程です。静的なコーディングだけでなく、CMS(コンテンツ管理システム)構築やAPI連携、予約・問合せフォームの開発なども業務に含まれます。

業務内容は以下の通りです。

  • HTML/CSS/JavaScriptなどの言語によるコーディング
  • CMSの実装
  • お問い合わせ・予約フォームの開発
  • SEO内部対策(構造化データ、metaタグ設計など)
  • 表示速度やアクセシビリティへの配慮

開発の品質はサイトの信頼性に直結するため、再利用性・メンテナンス性を意識した構築が大切です。

コンテンツの制作

コンテンツの制作は、Webサイトに掲載する文章・画像・動画などの素材を用意する工程です。見た目だけでなく、伝えたい情報を正確に、かつユーザーにとって価値ある形で表現することが求められます。

主な内容は以下の通りです。

  • キャッチコピーや本文ライティングの制作
  • 画像素材の選定・撮影・加工
  • 動画やアニメーションの構成・制作
  • SEOを意識したテキスト設計(キーワード選定・見出し構成)
  • お知らせやブログなどのコンテンツの設計

ユーザーの心を動かすコンテンツ制作力は、Web制作をするフリーランスにとって大きな武器になります。コンテンツ制作前の戦略設計から丁寧に取り組みましょう。

Web制作のフリーランスの仕事の流れ

Web制作のフリーランスは、案件の獲得から納品後のサポートまで幅広い工程を一人で担当することが多いです。案件によって工程の順番や内容は異なりますが、基本的な仕事の流れは共通しています。

ここでは、一般的な6つのステップに分けて紹介します。

ステップ

主な作業内容

1.営業・案件獲得

ポートフォリオサイトやSNSで情報発信し、仕事の問い合わせを獲得する。または、案件のマッチングサービスを活用し、案件を獲得する。

2.ヒアリング・契約

クライアントの要望を詳細にヒアリングし、要件を定義する。作業範囲と見積もりを提示し、契約を締結する。

3.デザイン・コーディング

設計書に基づきデザインを作成し、コーディングでWebサイトを構築する。

4.テスト・修正対応

完成したサイトがさまざまな環境で正しく表示・動作するかテストし、クライアントのフィードバックを基に修正を行う。

5.納品・公開

最終確認後、サイトをサーバーにアップロードして公開し、クライアントに納品する。

6.アフターフォロー

請求書を発行し、入金を確認。契約内容によっては、公開後の更新や保守管理を行う。

営業・案件獲得

Web制作のフリーランスとして活動するためには、まず営業・案件獲得を行います。

実力を発揮する機会を得るためにも、まずは自身の強みを活かし、継続的に案件を獲得できる仕組みを構築することが必要です。

営業は、自分の価値を市場に示す場でもあります。どの手段で、どの層に、どのようなアプローチを行うのか、戦略的に設計しましょう。

クライアントとのヒアリング・契約

クライアントとのヒアリング・契約では、Webサイトの目的や方向性、スケジュールや予算などを具体的に確認します。認識のズレを防ぐためにも、最初の段階で合意をしっかり取っておくことが必要です。

契約時には、業務範囲・報酬・納期・著作権・知的財産権の扱いなどを明記した契約書を交わします。トラブルを防ぐためにも、口約束ではなく文書での取り決めを習慣化しましょう。

クライアントと良好な信頼関係を構築するためにも、丁寧なヒアリングと明確な契約を心がけることが大切です。

デザイン・コーディング・CMS構築

クライアントへのヒアリングができたら、デザインとコーディングでサイトを形にしていきます。

主な作業は以下の通りです。

  • トーン&マナーに基づいたデザイン制作
  • スマートフォン・パソコン両方に対応したUI設計
  • HTML/CSS/JavaScriptなどの言語によるコーディング
  • CMSの導入
  • 運用者が管理しやすい設計の工夫

たとえば、飲食店のサイトなら「食欲を引き立てる写真と色づかい」、士業のサイトなら「信頼感のある配色と構成」などの工夫が必要です。

クライアントが自分で情報を更新したいという要望があれば、WordPressなどのCMSを導入し、カスタマイズします。

テスト・修正対応

デザイン・コーディングができたら、完成したWebサイトが正常に動くかどうかを確認します。細かなミスや不具合が放置されたままだと、クライアントのブランドイメージや信頼に影響する可能性もあるため、丁寧に確認しましょう。

テスト時の主なチェック項目は、以下の通りです。

  • 表示崩れの有無(パソコン・スマートフォン両方)
  • リンク切れやフォーム送信の確認
  • 表示速度や読み込みエラーの有無
  • SEOタグやmeta情報の設定

特に、「パソコンやスマートフォンなど、異なるデバイスやブラウザで表示が崩れないか」「リンク切れがないか」「お問い合わせフォームは正常に機能するか」などは細かく確認が必要です。

テストが完了した後は一度クライアントに確認してもらい、修正依頼があれば対応します。

納品・公開

テストを経て問題がなければ、成果物を納品し、本番環境で公開します。ドメインやサーバーの設定もこの段階で行います。

具体的な作業内容は以下のとおりです。

  • HTML・CSS・画像などのデータ納品
  • サーバー・ドメイン設定のサポート
  • CMSの最終チェックとログイン情報の引き渡し
  • 公開日における動作確認・立ち会い

アフターフォロー

納品・公開が完了したら、請求書を発行して報酬を受け取ります。

これでプロジェクトは一旦完了ですが、クライアントとの良好な関係を維持し、次の仕事につなげるためにはアフターフォローが重要です。

主な内容は、以下のとおりです。

  • CMSの使い方マニュアルの提供
  • バグやトラブル発生時の対応
  • アクセス解析のレポートを提出
  • 更新・改善の相談への対応
  • 月額保守契約の提案

「ページ更新ができなくなった」という問い合わせに迅速に対応したことで、そのまま月額保守の契約に発展するケースも珍しくありません。

「納品して終わり」ではなく、「その後も寄り添う」姿勢を意識することで、リピートと紹介につながる可能性を高められるでしょう。

Web制作のフリーランスの単価

Web制作のフリーランスは、スキルや業務内容によって単価が大きく変わります。Web制作に関わる案件は高単価な傾向がありますが、案件選びや実績によって収入に差が出るのが現状です。

HiPro Techの調査によると、Web制作に含まれる代表的な職種の平均単価は以下のとおりです。

職種

平均単価

フロントエンドエンジニア

861,092円/月

バックエンドエンジニア

823,316円/月

フロントエンド&バックエンド(リードエンジニア)

887,025円/月

Webディレクター

765,085円/月

Webデザイナー

711,385円/月

単価を上げるには、設計やマーケティングの知識を身につけたり、要件定義から保守までを一貫して担当したりするなど、付加価値を広げる視点が必要です。

得意分野を深めながら、提案力や信頼性を高めていきましょう。

出典:ITフリーランスエンジニアの平均月額単価ランキング~2024年の市場動向と2025年の展望~(HiPro Tech)

Web制作のフリーランスが案件を獲得する方法

フリーランスとして安定して活動を続けるためには、継続的に案件を獲得できる仕組みづくりが重要です。営業が苦手な人でも、やり方を工夫すれば安定した受注を目指せます。

ここでは、代表的な4つの案件獲得ルートを紹介します。

獲得方法

メリット

デメリット

フリーランスマッチングサイト・エージェント

・高単価案件が多い

・営業を代行してくれる

・契約周りのサポートがある

・ある程度の実務経験が求められることが多い

・サービスによっては手数料が発生することがある

クラウドソーシングサイト

・未経験者向けの案件が豊富

・実績を積みやすい

・オンラインで完結する

・単価が低い傾向にある

・競争が激しい

・手数料が発生する場合がある

知人・コミュニティからの紹介

・信頼関係が築きやすい

・好条件の案件につながりやすい

・常に仕事があるとは限らない

・依頼を断りにくい場合がある

企業に直接営業する

・手数料がかからない

・直接交渉できるため高単価を狙える

・高い営業力が必要

・実績がないと受注に至りにくい

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フリーランスの案件獲得術|高単価案件の探し方や長期で受注するための方法を解説

フリーランスマッチングサイト・エージェント

フリーランス向けのエージェントは、スキルや希望条件に合った案件を紹介してくれるサービスです。案件との相性を事前に確認できるうえ、クライアントへの営業や報酬面・契約内容の交渉も代行してもらえます。

手数料は発生することが多いですが、単価や条件が明確で、スキルとマッチすれば継続案件にもつながりやすいのが強みです。

フリーランスマッチングサービスは、掲載されている案件に自ら応募し、案件獲得を目指せます。

どちらも即戦力が求められることが多いため、実務経験を積んだ後の利用が望ましいでしょう。

クラウドソーシングサイト

クラウドソーシングサイトは、案件を探したいフリーランスと、外注先を探す企業や個人をつなぐプラットフォームです。Webサイト上で公開されている案件に応募し、受注を目指します。

初めてフリーランスとして活動する方向けの小規模案件も豊富にあるため、実績作りに役立ちます。初期の実績作りや副業や隙間時間での活動にも向いています。

知人・コミュニティからの紹介

友人や元同僚、勉強会やオンラインコミュニティでの人脈を通じた紹介も、重要な案件獲得ルートです。

既にある程度の信頼関係がベースにあるため、話がスムーズに進みやすく、条件の良い案件につながることも少なくありません。

活用できるネットワークの例は、以下のとおりです。

  • 以前の職場の同僚や上司
  • 同業者との勉強会やイベント
  • オンラインコミュニティ
  • SNSでつながっているクリエイター仲間

一方、紹介だけでは獲得できる案件に限りがあります。そのため、常に仕事があるとは限りません。また、すでに関わりがある人からの依頼のため、理想の条件でなくても断りにくい点もデメリットといえるでしょう。

企業への直接営業

企業に直接営業する方法は、単価交渉の自由度が高く、自分の理想のはたらき方を実現しやすい手段です。特にニッチな業種や地域密着型の企業は競合が少なく、高い成約率を見込めます。

高い営業スキルと行動力が求められますが、成功すれば手数料なしで高単価の直接契約を結べる可能性があります。相手の課題を見つけて、具体的な提案をすることが大切です。

営業の際は実績の有無が鍵になるため、実績を十分に積み、自身の提案に自信が持てるようになってから挑戦するとよいでしょう。

Web制作のフリーランスとして継続的に案件獲得するためのポイント

フリーランスとして長く活動を続けるには、単発の案件に頼らず、安定して仕事を得られる土台づくりが必要です。

ここでは、継続的に依頼を受けるために意識したい4つのポイントを紹介します。

継続学習でスキルの幅を広げ、専門性を磨く

クライアントから信頼され、継続案件を獲得するためには、常にスキルをアップデートし専門性を高めることが大切です。

Web業界の技術トレンドは急速に変化しています。そのため、一度スキルを習得して終わりではなく、常に新しい技術やデザインのトレンドを学び続ける姿勢が不可欠です。

Web業界の技術やデザインのトレンドは急速に変化するため、一度習得しただけで終わるのではなく、新しい知識や技術を学び続ける姿勢が求められます。

たとえば、コーディングだけでなくデザインも対応できるようになる、特定のCMSに精通するなど、スキルの幅と専門性を高めることで市場価値を高めることが可能です。

学習の習慣化によって、信頼獲得と継続案件の獲得につながる可能性が高まるでしょう。

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フリーランスWebデザイナーの実態!案件獲得方法や将来性を解説

対応力・提案力で信頼を築く

クライアントは、単に指示通りに作業するだけでなく、「任せて安心」と感じられるパートナーを求めています。迅速かつ丁寧な対応と、改善提案を行える提案力は、リピート案件や紹介につながる重要な要素です。

対応力や提案力につながる行動例は以下の通りです。

  • 返信は原則24時間以内に行う
  • スケジュールに余裕を持って管理する
  • 修正依頼には前向きに対応する
  • 要望の背景を理解し、本質的な改善提案をする
  • 長期的な視点でサイト運用のアドバイスをする

クライアントのビジネス課題を理解した上で価値ある提案を積極的に行うことで、「この人に頼めば安心」「期待以上の成果を出してくれる」と評価され、継続依頼や紹介に結びつきやすくなります。

実績を積み重ねてポートフォリオを充実させる

実績を積み重ねてポートフォリオを充実させることは、営業の際の説得力を高めるうえで欠かせません。クライアントは「何をやってきたのか」「どのような成果を出してくれそうか」を重視します。

ポートフォリオには、以下5つのような要素を記載することが大切です。

  • 案件概要(業種・目的・依頼内容)
  • 自分の担当範囲(設計・デザイン・実装など)
  • 工夫したポイント(UI改善、表示速度、CV対策など)
  • 自分が出した成果(ビフォー・アフターや数値)
  • 公開URLや画像サンプル

たとえば、「整骨院の予約導線を改善して、月間予約件数が1.6倍になった」など、具体的な成果を添えることで強い印象を与えられます。

クライアントが見やすいよう、デザインにもこだわって整理しておきましょう。

SEOやCVR向上対策などのマーケティング知識を身につける

SEO(検索エンジン最適化)やCVR(コンバージョン率)改善の知識を持つと、Web制作の価値をさらに高められます。

クライアントは、見た目だけでなく「成果を出せるWebサイト」を求めているためです。

必要となる知識・スキルは、主に以下の5つです。

  • Google検索の仕組みとキーワード設計の基本
  • metaタグや構造化データの最適化
  • ページ表示速度の改善施策
  • ユーザー導線設計とCTA設置の工夫
  • アクセス解析の読み解きと改善提案

制作スキルとマーケティング視点を掛け合わせることで、ビジネスパートナーとしての信頼度を高められるでしょう。結果として、継続的な案件獲得にもつながる可能性が高まります。

Web制作のフリーランスから目指せるキャリア

Web制作のフリーランスとして経験を積んだ後は、さらに専門性を高めたり、上流工程に関わったりと、キャリアの選択肢が広がります。
ここでは、代表的な3つのステップを紹介します。

スペシャリストとしてスキルを深化させる

特定分野の専門性を高めることで、他者との差別化を図りつつ単価アップが期待できます。

目指せる専門領域の例は、以下のとおりです。

  • UI/UXデザイン
  • フロントエンド実装(React、Vueなど)
  • WordPressテーマ開発
  • モーションデザイン(Lottieなど)
  • アクセシビリティ対応やパフォーマンス最適化

たとえば、JavaScriptのフレームワーク(ReactやVue.jsなど)を極めたフロントエンドエンジニアであれば、UI/UX設計の意図を理解した上で高度な実装が可能なため、より複雑な案件にも対応できます。

特定分野を極めることで、技術面でも営業面でも強みになります。

マネジメント(PM・Webプロデューサー等)として活動する

プロジェクト全体を動かすマネジメント職は、上流工程から関わるキャリアです。Web制作で得た経験を活かし、企画・調整・進行管理を担当します。

主に、以下のような業務を行います。

  • クライアントの要望をもとに企画を設計
  • デザイナーやエンジニアのアサイン・連携
  • スケジュールと品質の管理
  • チーム全体の統括

制作作業自体は行わなくても、プロジェクト全体を管理することで報酬を得られます。制作の枠を超えた視点と高度なコミュニケーション能力が求められるキャリアです。

コンサルティング・デジタルマーケティング全般の支援をする

Web制作にとどまらず、デジタル戦略全体に関わるキャリアです。戦略策定から運用まで一貫して支援できる人材は、企業から重宝される傾向があります。

主な支援内容は、以下のとおりです。

  • Web集客の戦略設計(SEO・広告・SNS)
  • コンバージョン率の改善提案
  • アクセス解析とKPIレポート作成
  • サイトリニューアルの企画立案
  • 顧問契約による月額支援

Webサイトだけでなく、SNS運用、広告戦略、データ分析など、幅広いマーケティング知識を活かして事業成長に貢献します。経営層との直接のやりとりも多く、大きなやりがいを感じやすいキャリアです。

Web制作のフリーランスになる前に知っておきたい注意点

自由度の高いはたらき方が魅力のフリーランスですが、同時に自身で責任を負う場面も多くあります。事前にリスクや義務を把握しておくことで、トラブルや負担を減らすことが可能です。

ここでは、特に注意したい2つのポイントを紹介します。

確定申告や税金、経費処理の基礎知識を身につけておく

フリーランスは収入・支出の管理を自分で行う必要があるため、税務や経費の基礎知識が必須です。

特に押さえておきたい項目は以下の通りです。

  • 開業届と青色申告の提出
  • 売上・必要経費の帳簿管理
  • 領収書や請求書の保管と記録
  • 所得税・住民税・消費税の納付
  • 必要経費として認められる項目

上記を理解しておかなければ、税金の無申告・過少申告によるペナルティを受けたり、金融機関からの信用低下につながったりする可能性があります。

不安な場合は、税理士への相談も検討しましょう。

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トラブル回避のために契約内容を明確にしておく

フリーランスとして安心して仕事を進めるためには、契約内容をしっかり確認し、必要に応じて明確にしておくことが大切です。口頭の約束やあいまいな指示のまま進めると、トラブルにつながる可能性があります。

契約書には、以下の項目を明確に記載することが重要です。

  • 業務内容と作業範囲
  • 報酬額と支払日
  • スケジュール(開始日・中間確認日・納品日)
  • 修正回数の上限
  • 著作権の帰属

たとえば、「修正は何回まで」「納品後の更新対応は別料金」などの取り決めを事前に共有しておくだけで、後のトラブルを防げる可能性が高まります。

安心して業務をするためにも、契約段階から気を抜かないよう心がけましょう。

Web制作のフリーランスとして活動したい人によくある質問

Web制作のフリーランスを目指す人が気になるキャリアや独立準備について、よくある疑問にわかりやすく答えます。

ここでは、特に多い3つの疑問にわかりやすく回答します。

Q1. Web制作のフリーランスはチームを組まないと案件を獲得できない?

Web制作のフリーランスは、必ずしもチームを組まなくても案件を受けられます。個人で完結できる案件も多く、自分の得意分野に集中するスタイルも十分通用します。

ただし、大規模なWebサイト制作や、要件定義・設計・開発まで幅広く対応する案件では、デザイナー・コーダー・ディレクターなどと連携するチーム体制が求められることもあります。

無理にチームを組む必要はありませんが、案件の内容に応じて協業先を持っておくと、仕事の幅を広げやすくなります。

Q2.独立前にやっておくべき準備は?

独立前に適切に準備を進めておくと、フリーランスとしてのスタートがスムーズになります。実務スキルの習得だけでなく、生活面・制度面の見直しも欠かせません。

準備しておきたい内容は以下の通りです。

項目

具体例

スキルの習得

HTML/CSS・JavaScript・WordPressなどの知識

収入の確保

副業での受注・実績づくり、生活費の貯蓄

営業・集客準備

ポートフォリオ制作、SNSや発信の準備

独立後に必要な知識の習得

契約・税金・請求書などの基礎知識

たとえば、副業で3件ほど継続案件を受けた状態で独立すれば、ゼロからの集客より精神的にも安定します。いきなり独立するのではなく、「助走期間」を意識して準備を整えておきましょう。

Web制作のフリーランスについて理解を深めよう

Web制作のフリーランスは、自由なはたらき方と高い収入を実現できる、非常に魅力的なキャリアです。しかし、継続的な学習や自己管理、営業活動といった地道な努力が欠かせません。

本記事で解説した案件獲得方法や注意点を正しく理解し、着実なステップで準備を進めることが成功への鍵となります。

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