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リーンキャンバスとは?構成要素や作り方、記載例を紹介

リーンキャンバス

事業プランの作成にあたり、現在多くの企業で「リーンキャンバス」と呼ばれるフレームワークが活用されています。

本コラムでは、リーンキャンバスの構成要素をはじめ、作り方や記載例、活用メリットにつき詳しくご紹介します。

リーンキャンバスとは

リーンキャンバス

リーンキャンバス(Lean Canvas)とは、9つの構成要素から事業プランを効果的に整理するフレームワークです。

リーンキャンバスの手法は、シリコンバレーの起業家であるアッシュ・マウリャ氏の著作『Runnnig Lean』の中で提唱されました。

事業プランをA4用紙1枚程度のサイズ内に整理することができ、ビジネスモデルの検証・改善に役立つこともあり、現在リーンキャンバスは多くの企業で活用されています。

リーンキャンバスの構成要素、作り方(書き方)の例

リーンキャンバスの特徴は、1枚の用紙上に、1つのアイデアを9つの要素に分けて記載する点です。以下に、9つの要素の内容と併せ、それぞれの作り方や記載例をご紹介します。

顧客セグメント

顧客セグメントとは、顧客を年齢や性別、地域、行動の傾向などで分けたグループを指します。顧客を特徴や傾向ごとに分類することで、的確なマーケティングを実施できるようになります。

リーンキャンバスにて顧客セグメントを記載するポイントは、対象を「アーリーアダプター」と呼ばれる層に絞ることです。アーリーアダプターは、新たに登場した製品・サービスなどを比較的早期に受け入れ購買活動に移す特徴を持つ、他の消費層への影響力が大きい顧客を指します。

ターゲットの顧客層を絞ることで、その他リーンキャンバスにおける8つの要素の精度も高まり、記載にかかる工数の削減も期待できます。

  • 顧客セグメントの記載例:某動画サイトでの動画投稿に力を入れている20代男性

顧客の課題

顧客の課題とは、顧客セグメントの顧客が抱えている(と予想される)課題を指します。 その後の分析を進めやすくなるよう、優先度が高い順に3つ程度、課題を書き出すのが効果的です。

その際、課題を解決する代替の製品・サービス(競合がすでにリリースしている製品・サービスなど)がある場合は、併せて記載しましょう。自社の代替え製品・サービスを明確にしておくことで、競合との差別化につながる事業プランを構築しやすくなります。

  • 顧客の課題の記載例:「手ぶれ補正に関し高い機能性があるか(優先度1)」「フルHD以上の画質に対応しているか(優先度2)」「カメラ本体はストレスなく長時間持ち歩ける重量か(優先度3)」

独自の価値提案(UVP)

顧客の課題を明確にした後には、独自の価値提案を検討します。 独自の価値提案とは、自社の製品・サービスだけが持つ、独自の強みや価値のことであり、UVP(ユニーク・バリュー・プロポジション)とも呼ばれています。

9つの要素の中で最も記載が難しいとされているのが、独自の価値提案(UVP)です。価格や性能、サービスのクオリティ面などにおいて、他の製品・サービスには無い独自の強みや価値がないか、充分に検討してみましょう。

  • UVPの記載例:安価ながら360度全方位での撮影が可能

ソリューション

ソリューションとは、UVPを踏まえた上で、顧客の課題に対する解決方法を記載することです。自社の製品・サービスが本当に顧客の課題解決策になるかにつき吟味することが、ソリューションの質の向上をもたします。

その際、UVPをソリューションに落とし込むことで、自社の市場価値が高まり、事業プランの方向性を固めやすくなります。

  • ソリューションの記載例:顧客の課題をすべて満たす360度カメラを、業界最低水準価格でリリース

チャネル

チャネルとは、顧客と自社が接点を持つための経路を指します。顧客に自社の製品・サービスの魅力や価値を届けるための経路や、拡散手段を定めていきます。

ただしスタートアップ段階では、チャネルの選択肢が少ないのが一般的です。そのため事業創業期や成長期の段階では、「今後如何にして顧客との接点を増やせるか」に視点を置き、チャネルを記載すると良いでしょう。

  • チャネルの記載例:インバウンドチャネル(自社サイト、SEO、LP)、アウトバウンドチャネル(セミナー、リスティング広告、動画広告)

収益の流れ

収益の流れでは、事業プランの収益化に向け、具体的な収益モデルと製品・サービスの価格を書き出します。ここでは、1度の取引で見込まれる収益を記載しておくことが大切です。儲けるための仕組み(収益モデル)を構築することで、後の安定経営につながる事業プランを作成できます。

  • 収益の流れの記載例:1取引あたり4,000円の収益(製品価格:50,000円、利益率8%)

コスト構造

コスト構造とは、製品・サービスを開発し、実際に市場に出すまでに要するコスト(外注費や人件費など)を指します。コスト構造は、とりわけ初期投資が高額になる事業プランを検討する際に重要です。

  • コスト構造の記載例:開発時の初期投資費用9,000万円(外注費、自社の人件費含む)

主要指標

主要指標とは、将来的な事業成功に向け、その中間過程において目標となる重要な指標を指します。達成度合いが可視化できるよう、主要指標は定量的に定める必要があります。

  • 主要指標の記載例:四半期売上10億円の達成

圧倒的な優位性

圧倒的な優位性とは、競合他社が真似のできない自社製品・サービスの強みや、事業実績、人脈などを指します。

仮に競合他社に対する圧倒的な優位性がない場合、如何にして優位性を獲得できるのか考えてみる必要があります。

  • 圧倒的な優位性の記載例:業界No.1シェアと専門家の支持

企画書や事業計画書にリーンキャンバスをおススメする理由

企画書や事業計画書にリーンキャンバスが用いられる理由には、なにがあるのでしょうか。リーンキャンバスを用いる主なメリットを、以下にご紹介します。

理解しやすい

リーンキャンバスはA4サイズ1枚程度に事業プランが効果的に整理されているため、 社内外の関係者に対して、自社製品・サービスの本質的価値を簡潔に伝えることができます。第三者が見て理解しやすいフレームワークである点は、リーンキャンバスのメリットの一つです。

短時間で作成できる

リーンキャンバスの要素は9つと非常にシンプルであり、短時間で作成できることも大きなメリットです。数十ページにわたる事業計画書を作成する際には膨大な時間を要しますが、リーンキャンバスであれば短時間での作成が可能です。

共有しやすい

リーンキャンバスの内容はA4サイズ1枚程度に収まるため、デジタルデータの容量はごくわずかです。データ送付も容易で、印刷した際も持ち運びやすいため、第三者に共有しやすい利点を有しています。このメリットにより、リーンキャンバスは効率的に第三者から多くのフィードバックを得るための資料としても活用されています。

ブラッシュアップしやすい

初期段階の事業プランは、仮説検証を通して、高確率で修正される傾向にあります。リーンキャンバスを用いた場合、9つの要素に分類されているため、要素ごとのスムーズな仮説検証が可能です。その結果に応じて、事業の成功確率向上に寄与する、事業プランのプラッシュアップを図りやすい点も、リーンキャンバスを用いるメリットだといえるでしょう。

リーンキャンバスのまとめ

事業プランを効果的に整理し、短期間での事業成功を目指す際にリーンキャンバスの活用は効果的です。

本コラムで解説したリーンキャンバスの作成方法や記載例などを参考の上、ぜひ貴社事業の発展にお役立てください。

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