AIエージェント活用、なぜ企業間で進展差が生まれるのか―大手企業505名調査から見る業種・売上規模別の実態

AIエージェント活用の実態については、下記の記事で大手企業505名への調査結果をもとに、導入状況や活用領域、成果の現状をご紹介しています。

【大手企業の部長職505名調査】AIエージェント、本番運用は約半数に―導入の現在地と次の論点

AIエージェント活用は本番運用フェーズに入りつつある一方で、全社展開まで進む企業もあれば、部門活用や検討段階にとどまる企業も存在しており、企業間で進展度合いに差が見られます。

本記事では、大手企業505名への調査結果をもとに、AIエージェント活用の進展状況について、業種別・売上規模別の特徴を見ていきます。

また、進展度合いをLv1(未認知・未検討)~Lv6(全社展開)の6段階で整理し、企業間の差がどこにあるのかを読み解きます。

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AIエージェント活用の進展差はどこで生まれるのか ―業種・売上規模で読み解くボトルネックと投資の実態

 

ITは本番運用が進み、金融は検討段階寄り、商社・小売は二極化する

AIエージェント活用の進展状況について、まず業種別にどの進展段階に分布しているかを見てみます。

AIエージェント活用の進展差はどこで生まれるのか ―業種・売上規模で読み解くボトルネックと投資の実態
  • IT・通信が本番運用段階(Lv5以上)58.2%
  • 金融は(Lv2:26.2%/Lv6:13.8%)、商社・小売(Lv1〜2:37.8%/Lv6:26.7%)
  • メーカーでは素材・化学・食品(Lv6:26.8%)と機械・電気(Lv6:12.4%)で約2倍差がある。

これらを見ると、業種によって進展している段階は大きく異なります。IT・通信はすでに本番運用が進む一方、金融は比較的検討段階寄りの傾向が見られます。また、商社・小売では未導入層と先行層が併存しており、二極化した状態が見られます。

売上1兆円以上では全社展開が見られる一方、同一規模内に複数の段階が存在する

次に、売上規模別にどの段階に分布しているかを見てみます。

AIエージェント活用の進展差はどこで生まれるのか ―業種・売上規模で読み解くボトルネックと投資の実態
AIエージェント活用の進展差はどこで生まれるのか ―業種・売上規模で読み解くボトルネックと投資の実態
  •   売上1兆円以上ではLv6:31.4%
  • 1,000〜3,000億円ではLv3:16.4%、Lv5:17.8%、Lv6:9.9%
  • 5,000億〜1兆円ではLv3:18.4%~Lv6:22.4%まで併存

AIエージェントの全社展開・経営戦略統合(Lv6)は売上規模に応じて9.9%から31.4%へ上昇し、規模が大きいほど進展する傾向が見られています。

一方で、同じ売上規模内でも運用段階には差が見られ、企業ごとに進展状況が異なることがうかがえます。

体制や設計に関する課題は共通して挙がる一方で、段階によって上位項目が異なる

進展段階ごとの回答を見てみます。

AIエージェント活用の進展差はどこで生まれるのか ―業種・売上規模で読み解くボトルネックと投資の実態
AIエージェント活用の進展差はどこで生まれるのか ―業種・売上規模で読み解くボトルネックと投資の実態
  • AIエージェントを設計・評価できる人材が不足している:45.9%
  • 業務や活用目的の整理ができていない:32.1%
  • 推進部署が設置されていない:29.3%

全体としてこれらの項目が上位に挙がっています。
そのうえで、進展段階ごとに見ると、AIエージェントを設計・評価できる人材が不足していることは全体共通の課題であるものの、以下の違いも見られます。

  • 検討段階では「推進部署が設置されていない」37.8%、「業務や活用目的の整理ができていない」39.0%
  • 定着段階では「既存の業務プロセスを再設計できていない」28.5%、「ROI・効果を経営層に説明することが困難である」26.8%などが他段階に比べて高い

これらを見ると、検討段階では体制・準備の課題が中心であるのに対して、定着段階では全社展開・経営統合に関する課題がより明確に現れており、進展状況によって課題が変化しています。

業務プロセス再設計や新規事業では、現場側の数値が上回る

最後に、AIエージェント活用において、経営・事業の観点で重視する項目と、現場が経営層から期待されていると認識している項目との間にどのような差が見られるのかを見てみます。

AIエージェント活用の進展差はどこで生まれるのか ―業種・売上規模で読み解くボトルネックと投資の実態
AIエージェント活用の進展差はどこで生まれるのか ―業種・売上規模で読み解くボトルネックと投資の実態
  • 業務プロセス再設計:現場側+13.0pt

全体として優先領域は概ね共通する傾向が見られるものの、特に、既存業務の見直しにおいて、戦略意図として絞り込まれる度合い以上に、現場が経営の期待として強く受け止めている領域も見られています。

ここまで見てきたように、AIエージェント活用は一様に進んでいるわけではなく、

  • 業種によって進展している段階が分かれている
  • 同じ売上規模の中でも複数の段階が併存している

といった状態が見られます。

その中で、自社がどの段階に位置しているのか、またどのような分布の中にいるのかによって、取るべきアプローチは変わってきます。

自社がどの状況に当てはまるのか、全体の分布とあわせて確認したい方は、詳細資料をご覧ください。

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本記事では分布の一部を抜粋してご紹介しましたが、
資料ではより具体的に、業種別、売上規模別の現状の投資水準、先行企業と停滞企業の違いなども含めて整理しています。

多くの企業で投資・検討が進むAIエージェント活用について、自社がどの進展段階にあるのか、また次に取るべき投資・推進アプローチを判断するための材料としてぜひご活用ください。

AIエージェント活用の進展差はどこで生まれるのか ―業種・売上規模で読み解くボトルネックと投資の実態

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大手企業におけるAIエージェント活用実態調査 —売上高1,000億以上の企業に在籍する部長職以上 505名の回答から見えた推進課題—
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